盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)の規制区域にある造成地・盛土の物件で民泊・旅館業を始める前の確認 2026年版|3区域・既存盛土の責務・改善命令・擁壁
編集:民泊学校 編集部|公開日:2026年6月21日|最終更新日:2026年6月21日
傾斜地に造成された見晴らしの良い土地や、丘の上の戸建て、地方の安い造成地は、民泊・旅館業の物件として目に留まります。けれども、盛土や切土でつくられた造成地を取得するときは、取得前に確かめておきたい論点があります。2023年(令和5年)に施行された盛土規制法により、盛土・切土には許可制が敷かれ、過去につくられた危険な盛土については、土地の所有者に安全を保つ責務が課され、改善命令の対象になることがあります。つまり、過去の不適切な造成を引き継いだ買主が、是正費用を負担することになりかねないのです。この記事は、盛土・造成地のある物件を取得・契約する前のデューデリジェンス(調査)に絞って、盛土規制法などの公式情報をもとに整理します。がけ地の擁壁はがけ条例・擁壁の確認、自然斜面のハザードは土砂災害警戒区域のある物件の確認で扱っています。
この記事でわかること
- 盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)とは何か・いつ施行されたか
- 3つの規制区域(工事規制区域・特定盛土等規制区域・造成宅地防災区域)の違い
- がけ条例・土砂災害警戒区域との根拠法・目的の違い
- 既存の盛土を承継するリスク(所有者の維持責務と改善命令)
- 取得前に区域・造成履歴・検査を確認する手順
- 重要事項説明での扱いと、専門家への確認のしかた
- 無許可工事・命令違反の罰則の考え方

Contents
盛土・造成地の物件取得——「地盤と造成履歴」という視点
物件の調査では、建物の状態や権利関係に目が向きがちですが、その土地がどうやってつくられたか(造成履歴)と、地盤の安全性も、見落とせない論点です。とくに、傾斜地を平らにならした造成地や、谷を埋めた盛土の上に建つ物件は、見た目には問題がなくても、地中の盛土が適切に締め固められていなかったり、擁壁が古い基準のままだったりすることがあります。2021年に静岡県熱海市で起きた盛土の崩落(土石流)災害は、こうした盛土の危険性を社会に強く印象づけ、その後の法整備のきっかけになりました。
取得前のデューデリジェンスでこの視点が大切なのは、「過去の造成や盛土が、現在の安全基準を満たしているか」「これから工事をするときに許可が要るか」「既存の盛土の是正責任を引き継ぐことにならないか」が、取得後の安全と費用に直結するからです。これを規律しているのが、2023年に施行された盛土規制法です。以下、その制度から順に見ていきます。
盛土規制法とは——2023年施行の新しい許可制度
盛土規制法は、正式には「宅地造成及び特定盛土等規制法」(昭和36年法律第191号)といいます。もともとあった「宅地造成等規制法」を、令和4年(2022年)の改正法(令和4年法律第55号)で抜本的に改正・改称したもので、令和5年(2023年)5月26日に施行されました。熱海市の土石流災害を踏まえ、これまで規制の網が十分にかからなかった森林・農地などを含め、土地の用途にかかわらず、危険な盛土等を全国どこでも規制できるようにしたのが、大きな改正点です。国土交通省と農林水産省の共管で運用されています。
この法律のもとでは、都道府県知事(指定都市・中核市の区域内ではそれぞれの長。以下「都道府県知事等」)が規制区域を指定し、その区域内で一定規模以上の盛土・切土・土石の堆積を行う場合には、知事等の許可が必要になります。許可を受けた工事は、施工状況の定期的な報告、中間検査、完了検査などの手続を経ることになります。さらに、この法律の特徴は、これから行う工事だけでなく、すでにある盛土についても、土地の所有者等に安全を保つ責務を課し、危険な場合には是正を求められる点にあります。
(2026-06-21取得)
熱海市の土石流災害を契機に旧宅地造成等規制法を抜本改正したこと、令和5年5月26日施行、国土交通省・農林水産省の共管、都道府県知事等による規制区域の指定、許可制と定期報告・中間検査・完了検査、既存盛土に対する土地所有者の安全維持責務と是正、罰則の枠組みを示す一次情報。
(2026-06-21取得)
令和5年(2023年)5月26日施行であること、指定権者が都道府県知事・指定都市の長・中核市の長であること、規制区域内の一定規模以上の盛土等が許可対象であること、過去の危険な盛土に対する是正命令、罰則(最大で拘禁刑3年以下・罰金1000万円以下、法人重科3億円以下)を簡潔に示す一次情報。
3つの規制区域——工事規制区域・特定盛土等規制区域・造成宅地防災区域
盛土規制法は、性格の異なる3つの規制区域を定めています。取得前のデューデリジェンスでは、対象地がどの区域に入っているかで、確認すべきことが変わります。次の表で整理します。
| 区域 | 根拠(盛土規制法) | 性格 |
|---|---|---|
| 宅地造成等工事規制区域 | 第10条 | 盛土等によって人家等に被害が生じうる区域。一定規模以上の盛土・切土・土石の堆積に知事等の許可が必要 |
| 特定盛土等規制区域 | 第26条 | 市街地から離れていても、盛土等が崩れると人家等に被害が及びうる区域。許可の対象となる規模はより大きいものから |
| 造成宅地防災区域 | 第45条 | すでに造成された宅地で、災害のおそれが大きい区域。所有者等に擁壁の設置など防災措置が求められうる |
いずれの区域も、指定するのは都道府県知事等です。工事規制区域と特定盛土等規制区域は、これから行う盛土・切土などの工事を許可制で管理する区域で、許可の対象になる規模(盛土の高さや面積など)が政令で定められています。たとえば工事規制区域では、高さ1メートルを超える崖を生じる盛土や、面積500平方メートルを超える盛土・切土などが許可の対象になります。一方、造成宅地防災区域は、すでに造成された宅地そのものの安全に着目した区域です。対象地がどの区域に入るかは、自治体が公表する区域図で確認できます。なお、3つの区域すべてが、どの自治体でも指定されているわけではありません。たとえば東京都は造成宅地防災区域を指定していないなど、どの区域がどこまで指定されているかは自治体によって異なるため、まずは対象地の自治体で、どの区域が指定されているかを確認してください。

(2026-06-21取得)
根拠法令の正本リスト。宅地造成及び特定盛土等規制法(昭和36年法律第191号)、施行令・施行規則、改正法(宅地造成等規制法の一部を改正する法律=令和4年法律第55号)、災害防止に関する基本方針などを掲載。3区域(第10条・第26条・第45条)の条文の所在を確認できる一次情報。
(2026-06-21取得)
法律本文の正本。宅地造成等工事規制区域の指定(第10条)、特定盛土等規制区域の指定(第26条)、造成宅地防災区域の指定(第45条)、土地所有者等の責務(区域ごとに第22条・第41条・第46条)、改善命令(区域ごとに第23条・第42条・第47条)などの条文の根拠。
許可を受けて行う盛土・切土の工事には、安全を確かめるための手続が伴います。許可後は、工事の施工状況についての定期的な報告に加え、工事の途中で行う中間検査や、工事完了時の完了検査などを経ることになります。これは、つくられる盛土が技術的な基準を満たし、災害を起こさないようにするための仕組みです。取得前のデューデリジェンスでは、もし自分が造成や盛土を伴う工事を予定しているなら、この許可・検査の手続にかかる時間と費用も、事業計画に織り込んでおく必要があります。許可の要否や手続の流れは、物件所在地の自治体の宅地造成・開発指導の窓口で、早めに確認しておくのが安心です。
がけ条例・土砂災害との違い——根拠法と目的の整理
盛土・斜面に関する制度は複数あり、混同されがちです。取得前のデューデリジェンスでは、それぞれ根拠法と目的が異なることを押さえておくと、確認の抜け漏れを防げます。
| 制度 | 根拠 | 主な目的 |
|---|---|---|
| 盛土規制法 | 宅地造成及び特定盛土等規制法 | 人工的な盛土・切土・造成地の安全(許可・検査・是正) |
| がけ条例 | 建築基準法第40条の委任による自治体条例 | がけの近くに建てる建築物の安全(擁壁の設置など) |
| 土砂災害警戒区域 | 土砂災害防止法 | 自然斜面の崩壊・土石流などのリスクの周知と避難・開発抑制 |
大づかみに言うと、盛土規制法は「人がつくった盛土・造成地」を、がけ条例は「がけの近くに建てる建物」を、土砂災害防止法は「自然の斜面のリスク」を、それぞれ別の角度から扱っています。同じ傾斜地の物件でも、これらが重なって効くことがあるため、一つの制度だけを確認して「大丈夫そう」と判断しないことが大切です。盛土規制法の区域に入っているか、がけ条例の対象か、土砂災害警戒区域か——この3つは、それぞれ別に確認します。
既存の盛土を承継するリスク——所有者の維持責務と改善命令
盛土規制法で、取得前のデューデリジェンスとして最も重要なのが、「既存の盛土を引き継ぐリスク」です。この法律は、これから行う工事だけでなく、すでにある盛土についても、土地の所有者・管理者・占有者等に、その盛土を安全な状態に維持するよう努める責務を課しています(宅地造成等工事規制区域では第22条、特定盛土等規制区域では第41条、造成宅地防災区域では第46条)。そして、災害の防止のために必要があるときは、都道府県知事等が、土地の所有者等に対して、擁壁の設置や盛土の改修などの改善を命じることができる(順に第23条・第42条・第47条)とされています。どの区域に指定されているかによって根拠となる条文は異なりますが、いずれの区域でも、所有者等が安全維持の責務を負い、改善命令の対象になりうるという構造は共通しています。
ここで注意したいのは、こうした維持の責務や改善命令の対象は、その盛土を「つくった人」だけでなく、現在の土地の所有者等に及びうるという点です。つまり、過去に誰かがつくった不適切な盛土のある土地を取得すると、その是正の責任や費用を、買主であるあなたが引き受けることになりかねないのです。是正には擁壁の再設置など高額な工事を伴うこともあります。だからこそ、取得前に、対象地の盛土・造成の状態や、過去の造成が適切な手続を経たものかを確認しておくことが欠かせません。建物の状態とあわせた調査はホームインスペクションの活用もご覧ください。
こうしたリスクを避けるには、取得前に、対象地の擁壁の状態にも目を向けておくことが役立ちます。古い擁壁は、現在の技術基準に照らすと十分でない場合があり、つくり直すとなると高額な費用がかかることがあります。擁壁が現在の基準に適合しているか、ひび割れや傾き、水抜き穴の有無や詰まりなどに問題がないかは、見ただけで判断するのが難しい部分です。擁壁や地盤に詳しい専門家・建築士に状態を確認してもらうことで、取得後に予期せぬ是正費用が発生するリスクを、ある程度まで事前に把握できます。とくに、複数の段で擁壁が積まれている土地や、古い時期に造成された傾斜地では、念入りに確認しておくと安心です。
盛土規制法では、既存の盛土についても土地の所有者等に安全維持の責務(工事規制区域は第22条、特定盛土等規制区域は第41条、造成宅地防災区域は第46条)があり、災害防止のため都道府県知事等が改善命令(順に第23条・第42条・第47条)を出すことがあります。対象は現在の所有者等に及びうるため、過去の不適切な盛土のある土地を取得すると、是正の責任や費用を引き継ぐおそれがあります。取得前に造成履歴・擁壁・区域指定を確認し、宅地建物取引士・建築士・自治体に相談してください。

取得前の確認手順——区域図と造成・検査の履歴
盛土・造成地のリスクは、取得前に段階を追って確認できます。第一に、対象地が盛土規制法の3区域のどれに入っているかを、自治体が公表する区域図で確認します。多くの自治体は、都市計画情報のインターネット提供サービスなどで区域図を公開しており、既存の盛土等の情報をあわせて示している場合もあります。たとえば東京都は、令和6年(2024年)7月31日に規制を開始し、島しょ部を含むほぼ全域を工事規制区域または特定盛土等規制区域に指定した、という運用例があります。
第二に、その土地の造成が、いつ・どのような手続で行われたかを確認します。過去の造成が許可や完了検査を受けたものか、擁壁が現在の基準に適合しているかは、土地の安全と、将来の改善命令のリスクに関わります。第三に、これから建て替えや増築などで盛土・切土を伴う工事をする予定があるかを整理します。規制区域内で一定規模以上の工事をする場合は、許可の取得が必要になります。これらは、自治体の担当窓口(宅地造成・開発指導の部署)や、建築士・宅地建物取引士に相談しながら確認していくのが現実的です。
(2026-06-21取得)
東京都が令和6年(2024年)7月31日に規制を開始し、島しょ部を含むほぼ全域を宅地造成等工事規制区域または特定盛土等規制区域に指定したこと、区域図を都市計画情報等のインターネット提供サービスで公表していること(既存盛土等の情報を含む)を示す、自治体運用の一次情報。なお同ページによれば、東京都は造成宅地防災区域を指定していない(2026-06-21取得時点)。
自治体によっては、区域図とあわせて、過去の盛土の場所などの「既存盛土等の情報」を公表していることがあります。これは、取得を検討している土地やその周辺に、過去の盛土が分布していないかを知る手がかりになります。とはいえ、こうした情報は地図上の目安であり、その土地の盛土が実際に安全かどうか、擁壁が現在の基準を満たすかどうかまでは分かりません。最終的には、自治体への照会と、必要に応じた地盤・擁壁の専門的な調査を組み合わせて確かめるのが、取得前デューデリジェンスの基本です。地図で「該当しなさそう」に見えても、傾斜地や谷を埋めた造成地では、念のため自治体に確認しておくと安心です。
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重要事項説明と専門家への確認
中古物件を仲介で取得する場合、盛土・造成に関する区域は重要事項説明にも関わります。造成宅地防災区域内にある物件は、宅地建物取引業法にもとづく重要事項説明で、その旨が説明されることとされています。ただし、前述のとおり造成宅地防災区域を指定していない自治体(東京都はその例)では、この説明項目は実際には生じません。また、宅地造成等工事規制区域や特定盛土等規制区域内での工事の制限についても、説明の対象とされています。重要事項説明を受けるときは、これらの区域に該当するか、該当する場合に工事や利用にどんな制限がかかるかを、宅地建物取引士に確認してください。
盛土・造成地の安全性の見極めは、専門的な判断を伴います。擁壁が現在の基準に適合しているか、地盤が十分に締め固められているか、といった点は、建築士や、地盤・擁壁に詳しい専門家に調査を依頼することも検討に値します。「安く買えるから」「眺めが良いから」だけで判断せず、造成履歴・区域指定・擁壁の状態を確認し、是正費用のリスクまで見込んだうえで取得を決めることが、後悔のない進め方です。法令の解釈や許可の要否は自治体・専門家に確認し、自己判断で「問題ない」と決めつけないことが大切です。仲介業者の選び方は民泊 不動産仲介・物件紹介業者の選び方もご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 盛土規制法は、いつから始まった法律ですか?
「宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)」は、もとの宅地造成等規制法を令和4年(2022年)の改正法で抜本改正・改称したもので、令和5年(2023年)5月26日に施行されました。2021年の熱海市の土石流災害を踏まえ、土地の用途にかかわらず危険な盛土等を規制できるようにした点が大きな特徴です。国土交通省と農林水産省の共管です。
Q2. 盛土規制法の規制区域には、どんな種類がありますか?
大きく3種類です。宅地造成等工事規制区域(第10条)、特定盛土等規制区域(第26条)、造成宅地防災区域(第45条)で、いずれも都道府県知事等が指定します。工事規制区域と特定盛土等規制区域は、一定規模以上の盛土・切土・土石の堆積に許可が必要な区域、造成宅地防災区域はすでに造成された宅地の安全に着目した区域です。
Q3. 盛土規制法と、がけ条例・土砂災害警戒区域は何が違いますか?
根拠法と目的が異なります。盛土規制法は人がつくった盛土・造成地の安全を、がけ条例(建築基準法第40条の委任による自治体条例)はがけの近くに建てる建物の安全を、土砂災害警戒区域(土砂災害防止法)は自然斜面のリスクの周知を扱います。同じ傾斜地でも重なって効くことがあるため、3つを別々に確認することが大切です。
Q4. 過去につくられた盛土の責任も、買主が負うのですか?
盛土規制法では、既存の盛土についても土地の所有者・管理者等に安全を維持する責務があり(指定された区域に応じて第22条・第41条・第46条)、災害防止のため都道府県知事等が改善命令(同じく第23条・第42条・第47条)を出すことがあります。これらは現在の所有者等に及びうるため、過去の不適切な盛土のある土地を取得すると、是正の責任や費用を引き継ぐおそれがあります。取得前の確認が欠かせません。
Q5. 取得前に、盛土規制法の区域かどうかを調べる方法はありますか?
多くの自治体が、都市計画情報のインターネット提供サービスなどで規制区域図を公開しており、既存の盛土等の情報をあわせて示している場合もあります。まずそこで対象地が3区域のどれに入るかを確認し、過去の造成の許可・完了検査の履歴や擁壁の状態を、自治体の担当窓口や建築士に相談して確かめてください。
Q6. 規制区域内で工事をすると、許可が必要ですか?
宅地造成等工事規制区域や特定盛土等規制区域内で、一定規模以上の盛土・切土・土石の堆積を行う場合は、都道府県知事等の許可が必要です。許可の対象になる規模(高さ・面積など)は政令で定められています。民泊・旅館業のために建て替えや造成を伴う工事を予定している場合は、許可の要否を事前に自治体へ確認してください。
Q7. 無許可で工事をしたり、命令に従わなかったりすると、どうなりますか?
盛土規制法には罰則が定められており、無許可工事や是正命令違反などには、最大で拘禁刑3年以下もしくは罰金1000万円以下、またはその両方が科されうるとされ、法人に対しては重い罰金(最大3億円以下)が定められています(国土交通省の解説ページでは改正前の「懲役」表記が使われていますが、令和4年の刑法改正により、現行法の条文では「拘禁刑」とされています)。安全と法令遵守の両面から、工事の前に許可の要否を確認し、命令には適切に対応することが大切です。詳しくは自治体・専門家に確認してください。
まとめ——「造成地は、区域・履歴・擁壁を取得前に確認する」
盛土・造成地のある物件で民泊・旅館業を始めること自体は、できないわけではありません。けれども、取得・契約の段階で確認すべき論点があります。2023年に施行された盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)は、宅地造成等工事規制区域(第10条)・特定盛土等規制区域(第26条)・造成宅地防災区域(第45条)の3区域の指定権は都道府県知事等にあり(指定される区域の種類は自治体ごとに異なります)、一定規模以上の盛土・切土に許可を求めるとともに、既存の盛土についても所有者等に安全維持の責務(区域に応じて第22条・第41条・第46条)を課し、改善命令(第23条・第42条・第47条)の対象としています。過去の不適切な盛土のある土地を取得すると、是正の責任や費用を引き継ぐおそれがあるのが、最大の取得前リスクです。盛土規制法は、がけ条例や土砂災害防止法とは根拠法・目的が別なので、それぞれ別に確認します。同じ傾斜地の物件でも、これら複数の制度が重なって効くことがあるため、どれか一つを確認しただけで判断しないことが大切です。取得前には、自治体の区域図で3区域の該当を確認し、造成の許可・完了検査の履歴や擁壁の状態を調べ、重要事項説明の内容を宅地建物取引士に確認してください。「安いから」「眺めが良いから」だけで判断せず、宅地建物取引士・建築士・自治体に相談しながら、是正費用のリスクまで見込んで、無理のない計画で慎重に進めることをおすすめします。
⚠️ 本記事は2026-06-21時点の制度を解説しています。住宅宿泊事業法・旅館業法・特区民泊の制度は改正される可能性があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
📋 ご確認ください(民泊学校 編集部より)
本記事は 2026-06-21 時点で公開されている公式情報・一次情報をもとに編集しています。
法律、条例、税制、消防、各種許認可、収支見通しなどは、お住まいの自治体・対象物件の所在地・物件種別・運営形態によって取扱いが異なります。
最終的なご判断は、必ず以下にご確認ください。
- 制度・条例: 民泊制度ポータルサイト / 物件所在地の自治体(住宅宿泊事業 / 旅館業 / 特区民泊の所管課)
- 消防: 物件所在地の所轄消防署
- 税務: 顧問税理士 または 所轄税務署
- 許認可・届出: 行政書士(民泊・旅館業に詳しい方)
- 近隣対応・契約: 弁護士・宅地建物取引士
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