定期借地権(一般22条・事業用23条・建物譲渡特約付24条)の物件で民泊・旅館業を始める前の確認 2026年版|3類型比較・建物の行方・建物買取請求権・公正証書・残存期間と投資回収
編集:民泊学校 編集部|公開日:2026年6月21日|最終更新日:2026年6月21日
借地に建物を建てて民泊・旅館業を考えるとき、その借地権が「定期借地権」かどうかで、事業の前提が大きく変わります。定期借地権は、期間が満了すると更新されずに終わる借地権で、種類によって「期間満了で建物を壊して更地で返す」のか「建物を地主が買い取る」のか「そのまま借家として住み続けられる」のかがまったく異なります。この「建物の行方」の違いは、投資の回収計画に直結します。この記事は、定期借地権の3類型(借地借家法第22条・第23条・第24条)を、借地人(建てて運営する側)の視点から横断的に比較し、民泊・旅館業を始める前に押さえておきたい論点を、借地借家法・国税庁などの公式情報をもとに整理します。借地権全般の入門や地主側の論点は借地権物件で民泊を始める前に確認すること、底地(貸宅地)を取得して民泊・旅館業に活用する前の確認で扱っています。
この記事でわかること
- 定期借地権の3類型(一般定期22条・事業用定期23条・建物譲渡特約付24条)の違い
- 類型によって「期間満了時の建物の行方」が根本的に変わること
- 事業用定期借地権の「居住用を除く」と民泊新法の「住宅」要件の緊張関係
- 建物買取請求権(13条)の有無が建物処分コストに直結すること
- 公正証書による設定の実務(費用・執行認諾条項・登記)
- 定期借地と建物の減価償却の税務の注意点(残存期間で早く償却できるわけではない点・大阪国税局の照会)
- 定期借地権物件の相続税評価と出口設計の注意点

Contents
- 1 定期借地権の物件で民泊・旅館業はできるか——「建物の行方」が類型で違う
- 2 定期借地権の3類型——22条・23条・24条を借地人視点で比較
- 3 一般定期借地権(22条)——50年以上・更地返還・民泊新法との整合
- 4 事業用定期借地権(23条)——2区分・公正証書必須・「居住用を除く」と民泊新法の緊張
- 5 建物譲渡特約付借地権(24条)——地主が建物を買い取る・更地費用ゼロの可能性
- 6 建物買取請求権(13条)の有無——期間満了時の建物処分コスト
- 7 公正証書による設定の実務——費用・執行認諾条項・登記
- 8 あなたの物件で民泊・旅館業ができるか無料診断
- 9 残存期間×投資回収——建物を残存期間で償却できる税務の考え方
- 10 定期借地権物件の相続税評価と出口設計
- 11 よくある質問(FAQ)
- 12 まとめ——「いつ終わり、建物がどうなるか」から逆算する
定期借地権の物件で民泊・旅館業はできるか——「建物の行方」が類型で違う
結論から言えば、定期借地権の土地に建物を建てて民泊・旅館業を行うこと自体は可能です。ただし、どの類型の定期借地権かによって、事業の設計が大きく変わります。普通の借地権(旧法・普通借地権)は更新があり半永久的に続きうるのに対し、定期借地権は期間満了で確定的に終わります。終わった後に何が起きるか——これが3類型で異なるのです。
大づかみに言うと、一般定期借地権(22条)は、更新しない・買取請求しないなどの特約を定めた場合に、期間満了時に建物を取り壊して更地にして返し、事業用定期借地権(23条)も原則として更地で返すのが基本です。これに対し、建物譲渡特約付借地権(24条)は、期間満了時に建物を地主が買い取る仕組みで、更地に戻す費用がかからず、そのまま借家として使い続けられる可能性もあります。民泊・旅館業として何年運営でき、終わるときに建物の解体費がかかるのか・建物を売って回収できるのか。この差は、投資の損益を左右します。まずは、検討している土地の定期借地権がどの類型かを、契約書と専門家の確認で正確につかむことが出発点です。
定期借地権の3類型——22条・23条・24条を借地人視点で比較
3類型の主な違いを、借地人(建てて使う側)の視点で整理すると次のとおりです。
| 類型 | 存続期間 | 期間満了時の建物 | 設定の方式 |
|---|---|---|---|
| 一般定期借地権(22条) | 50年以上 | 原則として取り壊して更地で返還 | 書面(公正証書など)で3特約を定める |
| 事業用定期借地権(23条) | 10年以上50年未満(居住用を除く事業用建物) | 原則として取り壊して更地で返還 | 公正証書で設定(必須) |
| 建物譲渡特約付借地権(24条) | 30年以上 | 地主が相当の対価で建物を買い取る | 特約(口頭でも可・書面が望ましい) |
ここで注目したいのが、「設定の方式」と「建物の行方」です。事業用定期借地権(23条)は必ず公正証書で設定しなければならない一方、一般定期借地権(22条)は公正証書を含む書面であればよく、建物譲渡特約付借地権(24条)は方式の定めがゆるやかです。また、更地返還が原則の22条・23条に対し、24条は建物が地主のものになる——この違いが、事業の出口を分けます。以下、類型ごとに詳しく見ていきます。
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一般定期借地権(第22条・存続期間50年以上・更新等をしない3特約を書面で定める)、事業用定期借地権(第23条・専ら事業用で居住用を除く建物・公正証書で設定)、建物譲渡特約付借地権(第24条・設定後30年以上を経過した日に建物を相当の対価で譲渡する特約)の条文。

一般定期借地権(22条)——50年以上・更地返還・民泊新法との整合
一般定期借地権(借地借家法第22条)は、存続期間を50年以上として設定する定期借地権です。設定にあたっては、(1)契約の更新をしない、(2)存続期間の延長をしない、(3)建物買取請求をしない、という3つの特約を定めることができ、これらは公正証書による等の書面で行うこととされています。期間が満了すると、原則として借地人は建物を取り壊して更地にし、土地を地主に返します。
民泊・旅館業の観点では、50年という長い期間が確保できるのは魅力ですが、期間満了時の解体費用を見込んでおく必要があります。また、居住用にも事業用にも使える点で、住宅宿泊事業(民泊新法)の「住宅」を建てることも、事業設計として考えられます。ただし、50年という期間のなかで建物が老朽化することや、地代の改定、相続による承継など、長期ゆえの論点もあります。建物の用途や運営形態が住宅宿泊事業法・旅館業法の要件と合うかは、契約段階で行政書士・弁護士に確認しておくのが安全です。
事業用定期借地権(23条)——2区分・公正証書必須・「居住用を除く」と民泊新法の緊張
事業用定期借地権(借地借家法第23条)は、専ら事業の用に供する建物(居住の用に供するものを除く)の所有を目的とする定期借地権です。ここには、見落とされやすい2つの区分があります。
- 存続期間30年以上50年未満(第23条第1項):一般定期借地権と同様に、更新しない・延長しない・買取請求しないという3特約を定めることができます。
- 存続期間10年以上30年未満(第23条第2項):この区分では、契約の更新や建物買取請求などに関する借地借家法の保護規定(第3条〜第8条、第13条、第18条)が当然に適用されません。特約を定めるまでもなく、定期借地権として扱われます。
そして事業用定期借地権は、必ず公正証書で設定しなければならない(第23条第3項)点が、他の類型と大きく異なります。ここで民泊・旅館業にとって重要なのが、「居住用を除く」事業用建物という要件と、住宅宿泊事業法の「住宅」要件の関係です。住宅宿泊事業(民泊新法)は、その建物が「住宅」(居住の用に供される家屋など)であることを前提とします。一方、事業用定期借地権は居住用を除く事業用建物を目的とするため、事業用定期借地権の土地に建てた建物で民泊新法の届出ができるかは、制度の前提どうしが緊張する論点になります。旅館業(簡易宿所など)であれば事業用の建物として整理しやすい一方、民泊新法での活用は、契約内容・運営形態・自治体の判断によって扱いが分かれうるため、自己判断せず、弁護士・行政書士に確認することが欠かせません。
事業用定期借地権(23条)は「居住用を除く」事業用建物が対象です。住宅宿泊事業(民泊新法)は「住宅」を前提とするため、両者の整合は解釈が分かれうる論点です。「事業用定期借地でも民泊新法でできる」と決めつけず、旅館業での運営も含めて、契約前に弁護士・行政書士・自治体へ確認してください。
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一般定期借地権(50年以上・3特約・書面)、事業用定期借地権(居住用を除く事業用建物・30年以上50年未満は3特約/10年以上30年未満は保護規定不適用・公正証書必須)、建物譲渡特約付借地権(30年以上経過後に相当対価で建物譲渡)の解説。ホテル等の活用事例も紹介されている。

建物譲渡特約付借地権(24条)——地主が建物を買い取る・更地費用ゼロの可能性
建物譲渡特約付借地権(借地借家法第24条)は、借地権を設定してから30年以上を経過した日に、建物を相当の対価で地主に譲渡するという特約が付いた借地権です。前の2類型と決定的に違うのは、期間満了時に建物を取り壊すのではなく、地主が買い取る点です。これは、民泊・旅館業の事業設計にとって、いくつかの意味を持ちます。
第一に、更地に戻す解体費用がかからない可能性があります。第二に、建物が相当の対価で地主に渡るため、建物への投資を出口で一定程度回収できる余地があります。第三に、建物を地主に譲渡した後も、その建物を引き続き使用する場合には、借地人(や建物の使用者)と地主との間に法定の借家関係が生じうる(第24条第2項)とされており、場合によっては借家として建物を継続して使用できる可能性もあります。ただし、譲渡後に民泊・旅館業の届出・許可を引き継いで継続できるかは、住宅宿泊事業法・旅館業法の規定や自治体・保健所の判断による別の論点です。借家として建物を使えることと、民泊・旅館業を続けられることは同じではないため、契約段階で具体的に詰め、弁護士・行政書士に確認しておく必要があります。出口で建物がどう扱われるかは、投資回収の前提そのものなので、弁護士に確認しながら設計してください。
建物買取請求権(13条)の有無——期間満了時の建物処分コスト
定期借地権を理解するうえで欠かせないのが、建物買取請求権(借地借家法第13条)です。これは、普通借地権で契約が更新されずに終わる場合などに、借地人が地主に対して、建物を時価で買い取るよう請求できる権利です。建物への投資を回収する重要な手段ですが、定期借地権では、この建物買取請求権の扱いが類型によって異なります。
一般定期借地権(22条)では、3特約の一つとして建物買取請求をしない旨を定めることができます。事業用定期借地権(23条)では、30年以上50年未満(第1項)はこの3特約で買取請求を排除でき、10年以上30年未満(第2項)は第13条が当然に適用されないため、特約がなくても買取請求権は生じません。つまり、これらの特約や規定が働く場合、期間満了時に建物を地主に買い取らせることはできず、借地人が自分で取り壊して更地にすることになります。これに対し、建物譲渡特約付借地権(24条)は、そもそも地主が建物を買い取る仕組みです。期間満了時に「建物の解体費を負担するのか」「建物を売って回収できるのか」は、まさにこの買取の扱いで決まります。民泊・旅館業の収支計画では、運営期間中の利益だけでなく、終了時の建物処分コスト(または回収額)を必ず織り込んでおくことが大切です。
公正証書による設定の実務——費用・執行認諾条項・登記
事業用定期借地権(23条)は公正証書での設定が必須で、一般定期借地権(22条)も公正証書で設定されることが多くあります。公正証書は、公証役場で公証人が作成する公文書で、契約の存在と内容を強く証明します。地代の不払いなどに備えて、公正証書に「執行認諾条項」(裁判をせずに強制執行に服することを認める旨の条項)が入ることがあります。これは、借地人が地代を滞納した場合などに、地主が裁判を経ずに強制執行を申し立てられる根拠になるもので、借地人(事業者)にとっては重い意味を持つ条項です。内容と影響をよく理解したうえで、弁護士に確認してから署名することが大切です。公正証書の作成費用は、契約の内容や価額によって変わるため、公証役場に事前に確認するのが確実です。
また、定期借地権を設定する際の一時金には、保証金・権利金・前払地代などの方式があり、どれを選ぶかで、地主・借地人それぞれの税務上の取扱い(相続税評価や、所得税・法人税での費用・収益の計上時期など)が変わります。どの方式を選び、どう計上するかは、資金繰りと税務の両面に影響するため、契約前に税理士に確認しておくのが安心です。
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定期借地権の一時金を前払賃料(前払地代)方式で授受した場合の相続税の財産評価・所得税上の取扱いに関する照会(国土交通省から国税庁への照会・平成17年)。一時金の方式によって税務上の取扱いが異なることの参考。具体的な計上方法は税理士に確認。
また、定期借地権は登記しておくことで、土地の所有者が変わった場合などに第三者に対抗しやすくなります(借地権の登記、または借地上の建物の登記)。設定の方式や登記の段取りは、司法書士・弁護士に相談しながら進めるのが安全です。契約を公正証書で固め、必要な登記を整えることが、長期にわたる定期借地権での民泊・旅館業を安定させる土台になります。
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一般定期借地権を活用したホテル(富山市牛島町・存続期間60年・権利金なし・月額地代方式)などの事例。定期借地権は権利金なしで月額地代を設定する組み方も可能であることがわかる活用事例集(数値は事例であり、地代・条件は個別物件により異なる)。
あなたの物件で民泊・旅館業ができるか無料診断
用途地域・管理規約・条例を3分で確認。定期借地での検討でも、まず大枠を整理できます。
残存期間×投資回収——建物を残存期間で償却できる税務の考え方
定期借地権で民泊・旅館業を行う場合、残りの存続期間(残存期間)が、投資回収の時間軸そのものになります。残存期間が30年あるのと10年しかないのとでは、初期投資をどれだけの収益で回収できるかが大きく変わります。物件(借地権)を取得するときは、残存期間と、その間に見込める収益、そして終了時の建物処分コスト(または回収額)をあわせて試算することが欠かせません。
ここで、税務面で誤解されやすい点があります。「定期借地だから、残りの存続期間(残存期間)に合わせて建物を早く減価償却できるのではないか」と考える人もいますが、それは原則として認められていません。国税庁(大阪国税局)の照会への回答では、事業用借地権が設定された土地に建てる建物について、契約期間が法定の耐用年数より短いことを理由に、借地権の残存期間を耐用年数として減価償却することは、耐用年数を短縮する法令上の事由に該当せず、原則として認められないとされています。建物の耐用年数は、原則として通常の耐用年数表にもとづいて判定することになります。「定期借地だから早く償却できて回収が速い」と単純に見込むのは禁物で、減価償却を含む税務の取扱いは、必ず税理士に確認してください。
残存期間に応じた投資回収は、物件・地域・運営形態・地代・建築費によって大きく変動し、特定物件の収益を保証するものではありません。耐用年数や減価償却の取扱いも個別事情によります。収支の見通しは複数の前提で試算し、税理士・不動産鑑定士に確認してください。
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事業用借地権の残存期間を建物の耐用年数として減価償却したいという照会に対し、契約期間が法定耐用年数より短いことは耐用年数を短縮する法令上の事由に該当せず、原則として認められないとした大阪国税局の回答(平成17年2月3日)。建物の耐用年数は通常の耐用年数表で判定する。具体的な取扱いは税理士に確認。
定期借地権物件の相続税評価と出口設計
定期借地権は、相続や売却といった「出口」でも、普通借地権とは異なる扱いになります。国税庁によれば、一般定期借地権などの定期借地権等は、普通借地権の「借地権割合」をそのまま使う方式ではなく、借地権者に帰属する経済的利益とその存続期間を基にして評価することとされています。一般定期借地権の目的となっている宅地(底地)の評価では、残存期間に応じた複利年金現価率などを用いる算式が示されており、相続の場面では専門的な評価明細の作成が必要です。
また、定期借地権を途中で第三者に売却する(民泊事業ごと譲る)ことを考える場合、残存期間が短くなるほど買い手から見た価値は下がりやすく、出口が狭まる傾向があります。事業を始める段階から、相続による承継や中途売却まで見据えて、残存期間と建物の出口を設計しておくことが大切です。評価や税務の具体的な計算は、税理士・不動産鑑定士に確認してください。事業の収益性の全体像は民泊向け物件投資・購入完全ガイドもあわせてご覧ください。
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普通借地権は自用地価額×借地権割合で評価する一方、定期借地権等は借地権者に帰属する経済的利益と存続期間を基に評価すること、一般定期借地権の底地評価に残存期間に応じた複利年金現価率等を用いることの一次情報。
よくある質問(FAQ)
Q1. 定期借地権の土地でも、民泊・旅館業はできますか?
できますが、類型によって設計が変わります。一般定期借地権(22条)・事業用定期借地権(23条)は期間満了で原則として更地返還、建物譲渡特約付借地権(24条)は地主が建物を買い取ります。とくに事業用定期借地権の「居住用を除く」要件と民泊新法の「住宅」要件の関係は要確認で、旅館業での運営も含め弁護士・行政書士に相談してください。
Q2. 事業用定期借地権(23条)で、民泊新法の届出はできますか?
事業用定期借地権は「居住用を除く」事業用建物が対象で、住宅宿泊事業(民泊新法)は「住宅」を前提とするため、両者の整合は解釈が分かれうる論点です。旅館業(簡易宿所など)であれば事業用建物として整理しやすい一方、民泊新法での活用は契約・運営形態・自治体の判断によります。自己判断せず、契約前に弁護士・行政書士・自治体に確認してください。
Q3. 期間が満了したら、建てた建物はどうなりますか?
一般定期借地権(22条)は3特約を定めた場合、事業用定期借地権(23条)は原則として、借地人が建物を取り壊して更地で返します(解体費の負担)。建物譲渡特約付借地権(24条)では、地主が相当の対価で建物を買い取り、場合によっては借家として建物を使い続けられることもあります。終了時の建物処分コスト(または回収額)を、収支計画に必ず織り込んでください。
Q4. 建物買取請求権は、定期借地権でも使えますか?
一般定期借地権・事業用定期借地権では、建物買取請求をしない取扱いとなるため、原則として期間満了時に建物を地主に買い取らせることはできません(借地人が取り壊します)。建物譲渡特約付借地権は、そもそも地主が建物を買い取る仕組みです。買取の扱いが終了時の建物コストを左右するので、契約前に確認してください。
Q5. 定期借地権は、必ず公正証書で作らないといけませんか?
事業用定期借地権(23条)は公正証書での設定が必須です。一般定期借地権(22条)は公正証書を含む書面であればよく、建物譲渡特約付借地権(24条)は方式の定めがゆるやかです。地代不払いに備える執行認諾条項(借地人が強制執行に服する旨の条項)なども含め、設定の段取りは公証役場・司法書士・弁護士に相談してください。
Q6. 残存期間が短い定期借地権の物件でも、投資する価値はありますか?
一概には言えません。残存期間が短いほど、収益を回収できる時間が短く、出口(中途売却)でも価値が下がりやすくなります。なお、定期借地だからといって残存期間で建物を早く減価償却できるわけではなく、大阪国税局の回答では原則として認められないとされている点にも注意が必要です。残存期間・収益見込み・終了時の建物処分・税務を総合して、税理士・不動産鑑定士に相談のうえ判断してください。
まとめ——「いつ終わり、建物がどうなるか」から逆算する
定期借地権の土地で民泊・旅館業を行うことはできますが、3類型のどれかによって、事業の前提が根本的に変わります。一般定期借地権(22条)は50年以上・書面・更地返還、事業用定期借地権(23条)は居住用を除く事業用建物・公正証書必須で、10年以上30年未満では借地借家法の保護規定が当然に適用されません。建物譲渡特約付借地権(24条)は、期間満了時に地主が建物を買い取り、更地費用がかからず借家として続けられる可能性もあります。とくに事業用定期借地権の「居住用を除く」と民泊新法の「住宅」要件の緊張、建物買取請求権(13条)の有無、そして税務(残存期間で建物を早く償却できるわけではない点など)は、投資判断に直結します。「いつ終わり、そのとき建物がどうなるか」から逆算して、運営期間中の収益だけでなく出口まで設計することが欠かせません。最終的な判断は、弁護士・司法書士・行政書士・税理士・不動産鑑定士、そして自治体・保健所の窓口に確認しながら、無理のない計画で慎重に進めてください。
⚠️ 本記事は2026-06-21時点の制度を解説しています。住宅宿泊事業法・旅館業法・特区民泊の制度は改正される可能性があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
📋 ご確認ください(民泊学校 編集部より)
本記事は 2026-06-21 時点で公開されている公式情報・一次情報をもとに編集しています。
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最終的なご判断は、必ず以下にご確認ください。
- 制度・条例: 民泊制度ポータルサイト / 物件所在地の自治体(住宅宿泊事業 / 旅館業 / 特区民泊の所管課)
- 消防: 物件所在地の所轄消防署
- 税務: 顧問税理士 または 所轄税務署
- 許認可・届出: 行政書士(民泊・旅館業に詳しい方)
- 近隣対応・契約: 弁護士・宅地建物取引士
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