防火地域・準防火地域にある物件で民泊・旅館業を始める前の確認 2026年版|建築基準法61条の耐火/準耐火構造・民泊転用の耐火化コスト・2019年改正の転用緩和・自治体の上乗せ規制
編集:民泊学校 編集部|公開日:2026年6月21日|最終更新日:2026年6月21日
駅前や商店街の近く、古い木造の建物が並ぶ街——こうした立地は、民泊・旅館業の物件として人気があります。けれども、こうした市街地は、火災が広がるのを防ぐための防火地域や準防火地域に指定されていることが多くあります。これらの地域では、建物の規模に応じて耐火建築物・準耐火建築物などの構造が求められ、既存の建物を民泊・旅館に転用するときに、耐火化のための改修費用が大きくふくらんだり、そもそも基準を満たせなかったりすることがあります。「安く買えた木造物件を民泊にしよう」と考えても、防火地域の構造規制が壁になることは珍しくありません。この記事は、防火地域・準防火地域にある物件を取得・契約する前のデューデリジェンス(調査)に絞って、建築基準法などの公式情報をもとに整理します。建物の状態はホームインスペクションの活用、旧旅館の再生は居抜き・旧旅館の再生もあわせてご覧ください。
この記事でわかること
- 民泊・旅館への転用で効く「火災への構造規制」という視点
- 防火地域・準防火地域とは何か(都市計画法第9条の地域地区)
- 建築基準法第61条の構造制限(耐火・準耐火建築物)
- 民泊・旅館への転用で耐火化が求められる仕組み
- 2019年改正の転用緩和(小規模物件の救い)
- 自治体の上乗せ規制と、取得前の確認手順
- 重要事項説明での扱いと、専門家への確認のしかた

Contents
民泊・旅館への転用と「火災への構造規制」という視点
物件を民泊・旅館業に使えるかを調べるとき、用途地域や接道は確認しても、「火災に対する建物の構造規制」まで意識する人は多くありません。けれども、市街地の物件、とくに古い木造の建物を取得して宿泊施設に転用する場合、この視点が抜けていると、思わぬ落とし穴になります。市街地で火災が燃え広がるのを防ぐために、防火地域・準防火地域という地域地区が定められており、その中では、建物の規模に応じて、燃えにくい構造(耐火建築物・準耐火建築物など)が求められるからです。
取得前のデューデリジェンスでこの視点が大切なのは、「既存の建物を民泊・旅館に転用するときに、耐火化の改修が必要になるか」「その改修費用は事業として見合うか」「そもそも構造的に基準を満たせるか」が、物件の価格と事業の可否に直結するからです。とくに、宿泊施設は不特定多数の人が泊まる「特殊建築物」に当たりうるため、住宅のままより厳しい基準がかかることがあります。火災への構造規制は、がけ条例や浸水想定のような自然災害のハザードとは別の、建築の構造に関わるレイヤーです。以下、その制度を見ていきます。
あわせて知っておきたいのは、防火地域・準防火地域の規制が、必ずしも「マイナス」だけではないという点です。2019年の改正では、延焼を防ぐ性能の高い建物について、建ぺい率を10パーセント緩和する措置も設けられました。耐火性能を高めることで、建てられる建物の規模に余裕が出る場合もあるのです。とはいえ、民泊・旅館への転用という観点では、やはり耐火化のコストと、建物がその基準を満たせるかが判断の中心になります。プラスの面も含めて、どんな建物が建てられ・転用できるのかを、取得前に建築士と整理しておくとよいでしょう。
防火地域・準防火地域とは——都市計画法第9条の地域地区
防火地域・準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するために定める地域として、都市計画法第9条(第21項)で定義される地域地区です。一般に、駅前や幹線道路沿いなど、建物が密集し、火災が燃え広がりやすい市街地に指定されます。防火地域のほうが規制が厳しく、その周辺に、やや緩やかな準防火地域が広がる、というかたちで指定されることが多くあります。指定するのは、都市計画法上の決定権者(市区町村、または都道府県)で、どの自治体が指定したかは、物件所在地の自治体の都市計画担当課に確認するのが確実です。
ここで押さえておきたいのは、「地域を指定する条文(都市計画法)」と「建物の構造を規制する条文(建築基準法)」は別だという点です。都市計画法が「ここを防火地域にする」と地域を定め、その地域内で実際にどんな構造の建物が求められるかは、建築基準法が定めています。だから、防火地域・準防火地域にかかるかどうかは都市計画情報で、そこで求められる構造は建築基準法で、それぞれ確認することになります。
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防火地域・準防火地域を「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」とする、地域地区の定義(第9条第21項)の根拠条文。地域を指定する根拠であり、建物の構造を規制する建築基準法第61条とは別の条文。
建築基準法第61条の構造制限——耐火・準耐火建築物
防火地域・準防火地域の中で、建物にどんな構造が求められるかを定めているのが、建築基準法第61条です。これは、防火地域・準防火地域内の建築物について、外壁の開口部の防火設備や、壁・柱・床などの構造を、火災に対して安全なものにすることを求める規定です。求められる構造の水準は、建物の階数や延べ面積によって変わります。おおまかな目安は、次のとおりです(具体的な判定は建築基準法施行令にもとづくため、物件ごとに建築士・特定行政庁への確認が欠かせません)。
| 地域 | 規模の目安 | 求められる構造の目安 |
|---|---|---|
| 防火地域 | 階数3以上、または延べ面積100㎡超 | 耐火建築物等 |
| 防火地域 | 上記以外(小規模) | 準耐火建築物等以上 |
| 準防火地域 | 地上階数4以上、または延べ面積1,500㎡超 | 耐火建築物等 |
| 準防火地域 | 延べ面積500㎡超〜1,500㎡以下 | 準耐火建築物等以上 |
この第61条は、令和元年(2019年)6月25日に施行された改正(平成30年法律第67号)で、旧第61条(防火地域)・旧第62条(準防火地域)・旧第64条(外壁開口部)が新しい第61条に一本化されました。あわせて、「延焼防止建築物・準延焼防止建築物」という、耐火・準耐火建築物と同等以上の延焼防止性能を持つ建物の選択肢が整備されています。古い解説や旧条文番号のまま情報を集めると、現行の制度とずれることがあるため、取得前の確認では、最新の制度にもとづいて、建築士に相談することをおすすめします。

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防火地域・準防火地域内の建築物の構造制限(外壁開口部の防火設備、壁・柱・床等を火災に対し安全な構造とすること、防火地域/準防火地域の別と規模に応じた基準)を定める第61条の根拠条文。令和元年6月25日施行で旧第61条(防火地域)・第62条(準防火地域)・第64条(外壁開口部)を新第61条へ一本化。
民泊・旅館への転用で耐火化が求められる仕組み
防火地域・準防火地域の構造規制が、民泊・旅館業にとくに重く効くのは、宿泊施設が「特殊建築物」に当たりうるからです。旅館・ホテルや、住宅宿泊事業(民泊新法)として人を泊める建物は、不特定多数の人が利用するため、火災時の安全がより強く求められます。そのため、同じ建物でも、住宅として使うときと、宿泊施設に転用するときとで、求められる防火の基準が変わることがあります。とくに、用途を変える(住宅→旅館・簡易宿所など)際に、確認申請を通じて、現行の防火基準への適合が問われることがあります。
この結果として起こりうるのが、「安く買った木造物件を民泊にしようとしたら、耐火化の改修に多額の費用がかかり、採算が合わなくなる」という事態です。外壁・軒裏・開口部(窓・ドア)の防火対策、内装の制限など、耐火・準耐火の基準を満たすための改修は、規模によっては物件価格に匹敵するほどの負担になることもあります。だからこそ、取得前に、対象物件が防火地域・準防火地域に入っているか、入っている場合に転用でどこまでの耐火化が必要かを、建築士に確認しておくことが欠かせません。建物の状態を含めた調査はホームインスペクションの活用もご覧ください。
防火地域・準防火地域では、建物の規模に応じて耐火・準耐火の構造が求められます。宿泊施設は特殊建築物に当たりうるため、住宅を民泊・旅館に転用する際に、現行の防火基準への適合が問われ、耐火化の改修費用が大きくなることがあります。「安いから」で木造物件を取得する前に、転用に必要な改修の範囲と費用を、建築士・特定行政庁・所轄消防署に確認してください。
2019年改正の転用緩和——小規模物件の救い
一方で、2019年(令和元年)の改正には、小規模な物件の用途転用を後押しする緩和も盛り込まれました。取得前のデューデリジェンスでは、この緩和を知っておくと、判断の幅が広がります。国土交通省の資料によれば、主に次の2つがポイントです。
第一に、戸建住宅などの小規模な建物(延べ面積200㎡未満かつ3階建て以下)を、商業・宿泊・福祉施設などへ転用する場合、在館者が迅速に避難できる必要な措置を講じれば、(特殊建築物として求められる)耐火建築物等とすることを不要にできるという緩和です。これにより、3階建ての戸建てを小規模な民泊に転用するようなケースで、大がかりな耐火化を避けられる余地が生まれました。ただし、これは特殊建築物の用途に対する緩和であり、対象地が「防火地域」内にある場合は、別途、建築基準法第61条によって規模(3階以上または100㎡超など)に応じた耐火建築物等が求められるため、この緩和だけで耐火化を免れられるとは限りません。防火地域内では、この緩和の効果が限定される可能性があるため、必ず建築士・特定行政庁に個別に確認してください。第二に、これとは別の制度として、用途を変更する部分の床面積の合計が200㎡以下の用途変更については、建築確認の手続が不要になりました(従来は100㎡を超えると必要だったラインが、200㎡に引き上げられました)。この2つは、根拠も適用条件も異なる別の緩和です。確認申請が不要でも、防火・避難の基準そのものを守る必要はなくなりません。
ただし、これらの緩和は「必要な避難の措置を講じること」などの条件付きであり、確認申請が不要になっても、防火・避難に関する基準そのものを守る必要はなくなりません。どの緩和が使えるか、使うために何が必要かは、物件の規模・構造・用途・所在地によって異なるため、建築士に、緩和の適用可否まで含めて確認することが大切です。

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防火・準防火地域での建蔽率10%緩和、戸建住宅等(延べ面積200㎡未満かつ3階建て以下)を他用途へ転用する際に在館者の迅速避難の措置を前提に耐火建築物等を不要とする緩和、用途変更の建築確認が必要となる規模を100㎡超から200㎡超に変更、施行スケジュール(令和元年6月25日全面施行)を示す国の一次資料。
自治体の上乗せ規制と取得前の確認手順
注意したいのは、建築基準法の防火地域・準防火地域とは別に、自治体が独自の上乗せ規制を設けていることがある点です。たとえば東京都には、「新たな防火規制」という制度があり、東京都建築安全条例第7条の3にもとづいて、木造住宅が密集する地域に指定されています。この区域内の準防火地域では、原則としてすべての建物が準耐火建築物等以上、延べ面積500㎡超または4階以上は耐火建築物等とされるなど、国の規制より厳しくなります。指定の有無は区によって異なり(2026年6月時点で、千代田・中央・港・葛飾は指定なし、豊島区は7地区を指定、など。指定は変更されうるため最新の区域図で確認を)、国の防火地域・準防火地域だけを見て安心せず、自治体の上乗せ規制も別に確認する必要があります。
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建築基準法の防火地域・準防火地域とは別に、東京都建築安全条例第7条の3にもとづいて木造住宅密集地域に指定される「新たな防火規制」の制度概要。区ごとに指定の有無が異なることを示す、自治体の上乗せ規制の一次情報。
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新たな防火規制区域では、東京都建築安全条例にもとづき、指定地域の準防火地域内は原則すべての建築物が準耐火建築物等以上、延べ面積500㎡超または4階以上は耐火建築物等とされること、区内7地区の指定範囲を示す自治体の一次情報。
取得前の確認手順としては、第一に、物件所在地の自治体が公表する都市計画情報(用途地域・防火/準防火地域のマップ)で、対象地が防火地域・準防火地域に入っていないかを確認します。第二に、東京都など、新たな防火規制のような上乗せ規制がある地域では、各区市の防火規制区域図を別に確認します(都市計画情報のマップには上乗せ規制が表示されないことがあります)。第三に、建てたい・転用したい建物が、その地域の構造基準を満たせるか、改修にいくらかかるかを、建築士に相談します。これらを取得前に押さえておくことで、想定外の改修費用による採算割れを避けやすくなります。仲介業者の選び方は民泊 不動産仲介・物件紹介業者の選び方もご覧ください。
あわせて確認しておきたいのが、既存建物が建築時の基準に適合してつくられているか(遵法性)です。古い建物のなかには、検査済証がない、増改築を繰り返して現況が図面と合っていない、といったものもあります。防火地域・準防火地域での転用では、こうした建物の遵法性が、耐火化の要否や改修の範囲に影響することがあります。また、火災への備えは建築基準法だけでなく、消防法にもとづく消防用設備(消火器・自動火災報知設備・誘導灯など)の設置も関わります。宿泊施設は消防法上も厳しい基準がかかるため、防火地域の構造規制とあわせて、所轄消防署にも早めに相談しておくと、開業までの段取りがスムーズになります。
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重要事項説明と専門家への確認
中古物件を仲介で取得する場合、防火地域・準防火地域であることは重要事項説明の対象になります。対象物件が防火地域・準防火地域などの法令にもとづく制限の区域内にある場合、その旨と制限の概要が、宅地建物取引業法にもとづく重要事項説明で説明されるのが一般的です。重要事項説明で防火地域・準防火地域にかかると示されたら、民泊・旅館に転用する場合に必要な構造、耐火化の改修の範囲と費用を、建築士や特定行政庁に具体的に確認してください。自治体の上乗せ規制(新たな防火規制など)の有無も、あわせて尋ねておくと安心です。
火災への構造規制は、宿泊客の安全に直結する、ゆるがせにできない領域です。「安く買えるから」と木造物件を取得したものの、耐火化の改修費用で採算が合わなくなる——そんな事態を避けるために、取得前に、防火地域・準防火地域の指定と、転用に必要な改修を、建築士・特定行政庁・所轄消防署に確認し、改修費用まで見込んだうえで判断することが欠かせません。自己判断で「この程度の改修で済むだろう」と決めつけず、専門家に確認しながら、宿泊客の安全を最優先に、無理のない計画で進めてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 防火地域・準防火地域だと、民泊・旅館業はできませんか?
一律にできないわけではありません。ただし、建物の規模に応じて耐火建築物・準耐火建築物などの構造が求められ、宿泊施設への転用で耐火化の改修が必要になることがあります。改修の範囲と費用、構造的に基準を満たせるかは、物件の階数・延べ面積・構造・用途や所在自治体によって異なるため、取得前に建築士・特定行政庁に確認してください。とくに鉄骨造や木造の古い建物は、耐火化の改修が大がかりになりやすい点に注意が必要です。
Q2. 防火地域と準防火地域は、何が違いますか?
どちらも市街地の火災の危険を防ぐための地域地区(都市計画法第9条)ですが、防火地域のほうが規制が厳しく、その周辺に準防火地域が広がる形で指定されることが多くあります。求められる構造の水準は、地域の別と、建物の階数・延べ面積によって変わります。具体的な判定は建築基準法施行令にもとづくため、建築士への確認が確実です。
Q3. なぜ宿泊施設だと、防火の基準が厳しくなるのですか?
旅館・ホテルや住宅宿泊事業として人を泊める建物は、不特定多数の人が利用する「特殊建築物」に当たりうるため、火災時の安全がより強く求められます。そのため、住宅のまま使うときと、宿泊施設に転用するときとで、求められる防火の基準が変わることがあります。用途変更の際に現行基準への適合が問われる点に注意してください。
Q4. 2019年の改正で、何が変わったのですか?
令和元年(2019年)6月25日施行の改正で、防火地域・準防火地域の構造制限の条文が新しい第61条に一本化され、延焼防止建築物・準延焼防止建築物の選択肢が整備されました。あわせて、小規模な戸建住宅等(延べ面積200㎡未満・3階建て以下)の他用途転用で、避難の措置を前提に耐火建築物等を不要にできる緩和(ただし防火地域内では第61条により別途耐火が求められ、効果が限定されることがあります)や、用途を変更する部分の床面積が200㎡以下の用途変更で建築確認を不要とする緩和が設けられました。
Q5. 小規模な戸建てを民泊にする場合も、耐火化が必要ですか?
延べ面積200㎡未満かつ3階建て以下の戸建住宅などを宿泊施設へ転用する場合、在館者が迅速に避難できる必要な措置を講じれば、耐火建築物等とすることを不要にできる緩和があります。ただし、対象地が防火地域内にある場合は、建築基準法第61条により規模に応じた耐火建築物等が別途求められ、この緩和の効果が限定されることがあります。避難・防火の基準そのものは守る必要があり、どの緩和が使えるかは、建築士に適用可否まで確認してください。
Q6. 国の防火地域だけ確認すれば十分ですか?
いいえ。自治体が独自の上乗せ規制を設けていることがあります。たとえば東京都の「新たな防火規制」は、建築基準法の防火・準防火地域とは別に、東京都建築安全条例にもとづいて木造密集地域に指定され、より厳しい構造が求められます。指定の有無は区によって異なるため、国の指定と自治体の上乗せ規制の両方を確認してください。
Q7. 取得前に、防火地域かどうかを調べる方法はありますか?
物件所在地の自治体が公表する都市計画情報(用途地域・防火/準防火地域のマップ)で確認できます。あわせて、東京都の新たな防火規制のような上乗せ規制がある地域では、各区市の防火規制区域図を別に確認します。さらに、転用に必要な構造・改修費用を建築士に確認することで、取得後の想定外の負担を避けやすくなります。
まとめ——「木造物件の民泊転用は、防火地域と耐火化コストを取得前に確認」
防火地域・準防火地域にある物件で民泊・旅館業を始めること自体は、できないわけではありません。けれども、取得・契約の段階で確認すべき論点があります。防火地域・準防火地域は、市街地の火災の危険を防ぐために都市計画法第9条(第21項)で定められる地域地区で、その中では、建築基準法第61条により、建物の規模に応じて耐火建築物・準耐火建築物などの構造が求められます。宿泊施設は特殊建築物に当たりうるため、既存の建物を民泊・旅館へ転用すると、現行の防火基準への適合が問われ、耐火化の改修費用が物件価格と採算を左右します。2019年(令和元年)の改正では、小規模な戸建ての他用途転用で耐火建築物等を不要にできる緩和や、用途を変更する部分の床面積が200㎡以下の用途変更で建築確認を不要とする緩和が設けられましたが、いずれも条件付きで、防火地域内では耐火化の緩和が限定されることがあります。さらに、東京都の「新たな防火規制」のような自治体の上乗せ規制もあるため、国の指定だけで判断しないことが大切です。取得前には、都市計画情報で防火地域・準防火地域を確認し、自治体の上乗せ規制も調べ、転用に必要な構造と改修費用を建築士・特定行政庁・所轄消防署に確認してください。「安いから」で木造物件に飛びつかず、耐火化コストまで見込んで、宿泊客の安全を最優先に、無理のない計画で慎重に進めることをおすすめします。
⚠️ 本記事は2026-06-21時点の制度を解説しています。住宅宿泊事業法・旅館業法・特区民泊の制度は改正される可能性があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
📋 ご確認ください(民泊学校 編集部より)
本記事は 2026-06-21 時点で公開されている公式情報・一次情報をもとに編集しています。
法律、条例、税制、消防、各種許認可、収支見通しなどは、お住まいの自治体・対象物件の所在地・物件種別・運営形態によって取扱いが異なります。
最終的なご判断は、必ず以下にご確認ください。
- 制度・条例: 民泊制度ポータルサイト / 物件所在地の自治体(住宅宿泊事業 / 旅館業 / 特区民泊の所管課)
- 消防: 物件所在地の所轄消防署
- 税務: 顧問税理士 または 所轄税務署
- 許認可・届出: 行政書士(民泊・旅館業に詳しい方)
- 近隣対応・契約: 弁護士・宅地建物取引士
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