民泊ホストの宿泊税・特別徴収義務 完全ガイド 2026年版|該当判定・eLTAX申告・OTA代理徴収・罰則まで
編集: 民泊学校 編集部 | 最終更新日: 2026-06-02
2024年以降、宿泊税を導入・拡充する自治体が全国で急増しています。住宅宿泊事業者(民泊ホスト)もこの「特別徴収義務者」に該当する場合があり、ゲストから宿泊税を徴収し、自治体へ申告・納付する義務を負います。しかし「宿泊税って何をすればいいの?」「OTAが代わりに払ってくれているのでは?」という疑問を持つホストは少なくありません。本記事では、特別徴収義務者の判定から徴収・申告・納付の具体的な手順、主要自治体の制度概要、申告漏れ時のリスクまでを、民泊ホスト向けに整理して解説します。なお、税率・期限・具体的な手続きは自治体により異なるため、最終的な判断は必ず所轄自治体または税理士へご確認ください。
この記事でわかること
- 宿泊税とは何か・民泊ホストが特別徴収義務者になる仕組み
- 自分が特別徴収義務者に該当するかどうかの判定フロー
- ゲストからの徴収方法(定額税率・定率税率それぞれの計算例)
- eLTAX等を使った申告・納付の基本的な流れ
- AirbnbなどOTAが代理徴収している場合の取り扱い
- 申告漏れ・未申告時のリスクと対処方針
- 東京・大阪・京都など主要自治体の宿泊税制度の概要比較

Contents
- 1 結論:民泊ホストも「特別徴収義務者」になり得る
- 2 宿泊税とは何か・法的位置づけ
- 3 自分が特別徴収義務者か判定する手順
- 4 ゲストからの徴収方法:定額税率と定率税率
- 5 申告・納付の基本的な手順
- 6 OTA(Airbnb等)が代理徴収する場合の取り扱い
- 7 宿泊税の申告・OTA対応に不安がある方へ
- 8 主要自治体の宿泊税制度概要(東京・大阪・京都ほか)
- 9 申告漏れ・未申告時のリスクと対処
- 10 申告・徴収でよくある失敗例と対策
- 11 専門家・自治体への確認が必要な範囲
- 12 宿泊税の特別徴収・申告手続きについて専門家に相談する
- 13 よくある質問(FAQ)
- 14 まとめ:まず「自分の物件が対象か」を確認することから
結論:民泊ホストも「特別徴収義務者」になり得る
まず結論から述べます。住宅宿泊事業の届出をして民泊を営んでいるホストは、物件が宿泊税を導入している自治体の区域内にある場合、特別徴収義務者として宿泊税を徴収・申告・納付する義務が生じる可能性があります。ただし次の2点が重要な前提です。
- 宿泊税を導入しているのは一部の都道府県・市区町村に限られる(2026年時点)
- OTA(Airbnb等)が「代理徴収」している場合、ホスト側の申告義務が軽減されるケースがある(自治体・OTA契約による)
「自分は関係ない」と決めつけるのではなく、物件所在地の自治体が宿泊税を導入しているかを確認することが、まず最初の実務上のアクションです。
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宿泊税は法定外目的税として各地方団体が条例で設ける税目。導入・税率変更には総務省の同意が必要。全国の導入状況は総務省の「法定外税の概要」で確認できる。
宿泊税とは何か・法的位置づけ
宿泊税は、ホテルや旅館、民泊施設などの宿泊施設に宿泊した際にかかる税金です。正式には「法定外目的税」の一種であり、観光振興・観光資源の保全・観光施設の整備等を目的として、各地方団体(都道府県・市区町村)が独自に条例で設ける税目です。
課税の仕組み:間接税としての性質
宿泊税は「間接税」的な性質を持ちます。法的には宿泊者(ゲスト)が納税義務者ですが、実際にはゲストから税を預かった宿泊事業者(民泊ホストを含む)が「特別徴収義務者」として自治体に納付する仕組みです。これは源泉徴収と似た構造です。
- 納税義務者:ゲスト(宿泊者)
- 特別徴収義務者:宿泊施設の運営者(民泊ホストを含む)
- 徴収方法:宿泊料金と合わせてゲストから受け取り、所定の期日までに自治体へ申告・納付
法定外目的税の導入手続き
地方団体が宿泊税を新たに導入するには、条例の制定と総務大臣への協議・同意が必要です。2002年に東京都が全国初の宿泊税を導入して以降、大阪府・京都市・金沢市・福岡市・北九州市・福岡県・長崎県・倶知安町など多くの自治体が相次いで導入しました。2026年以降も新たな導入自治体が増える動きが続いています。
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法定外普通税・目的税の導入状況一覧が掲載されている。宿泊税は法定外目的税として整理されており、導入には総務大臣への協議・同意が必要。最新の導入自治体はこのページで確認できる。
自分が特別徴収義務者か判定する手順
自分が特別徴収義務者に該当するかを確認するには、以下のフローで判定するのが実務上の基本です。
| ステップ | 確認内容 | 判定 |
|---|---|---|
| ① | 物件所在地の都道府県または市区町村が宿泊税を導入しているか | NOなら対象外。YESなら②へ |
| ② | 自分の民泊施設が条例上の「課税対象となる宿泊施設」に含まれるか(住宅宿泊事業が明記されているか) | NOなら対象外の可能性。YESなら③へ |
| ③ | 利用するOTA(Airbnb等)がその自治体で代理徴収契約を締結しているか | YESならホスト側の申告義務が軽減(または不要)の場合がある。NOなら④へ |
| ④ | 自治体に特別徴収義務者として届出(登録)が必要か確認し、登録・申告を行う | 手続きへ進む |
AirbnbなどのOTAが一部の自治体と代理徴収契約を結んでいる場合、ホスト側の申告・納付義務が軽減されることがあります。しかしこれはすべての自治体・すべてのOTAに当てはまるわけではありません。自治体が代理徴収制度を設けているかどうか、お使いのOTAが対象かどうかを必ず所轄自治体のホームページで確認してください。
住宅宿泊事業(民泊)が「対象外」になるケース
自治体によっては、一定の宿泊料金以下の施設を非課税とする規定を設けているケースがあります(例:「1泊1人あたり◯円未満は非課税」)。ただしこの非課税基準は自治体により異なるため、条例本文または自治体の担当窓口で確認することが必要です。民泊だからといって一律に対象外になるわけではない点に注意してください。

ゲストからの徴収方法:定額税率と定率税率
宿泊税の課税方式は、自治体によって大きく2種類に分かれます。
定額税率方式
1泊あたりの宿泊料金に応じてあらかじめ決められた税額が適用される方式です。料金帯ごとに税額が段階的に定められているケースが多く、東京都の宿泊税はこの方式を採用しています(例:1万円未満は非課税、1万円以上2万円未満は1人1泊100円、2万円以上は200円など、2026年時点の東京都税率)。
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東京都の宿泊税の課税対象・税率・非課税規定・申告・納付手続き・特別徴収義務者の登録方法などが掲載されている。民泊(住宅宿泊事業者)も特別徴収義務者に含まれる旨が明記されている。
本記事に記載する税率・税額・非課税基準はあくまで解説のための参考例であり、最新の正確な数値は必ず各自治体の公式ページで確認してください。税率は条例改正により変更される場合があります。
定率税率方式
宿泊料金に対して一定の割合(パーセンテージ)を乗じる方式です。京都市の宿泊税はこの方式を採用しており、宿泊料金に応じて税率が設定されています(詳細は京都市のページを参照)。定率方式は宿泊料金が高いほど税額も増えるため、高単価の民泊では金額的な影響が大きくなる場合があります。
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京都市の宿泊税の制度概要・税率・課税対象施設・特別徴収義務者の手続き・申告・納付スケジュールが掲載されている。民泊(住宅宿泊事業者)も対象に含まれる。
宿泊税の計算と領収書・明細への記載
特別徴収義務者として宿泊税を徴収する場合、ゲストに対して宿泊税額を明示する必要があります。OTAプラットフォームを利用している場合は予約画面や請求明細に税額が表示される設定を確認してください。Airbnbなど一部のOTAでは、宿泊税を自動計算してゲストに提示する機能が実装されているプラットフォームもあります。ただし表示・徴収の具体的な方法はOTAの仕様および自治体のルールを確認する必要があります。
| 課税方式 | 特徴 | 採用自治体例 | ホストの実務上の注意点 |
|---|---|---|---|
| 定額方式 | 宿泊料金の段階ごとに定額の税額 | 東京都(参考例) | 宿泊料金帯が変わると税額が変わる。設定ミスに注意 |
| 定率方式 | 宿泊料金に対して一定割合 | 京都市(参考例) | 料金が高いほど税額が増える。高単価民泊では影響が大きい |
申告・納付の基本的な手順
特別徴収義務者として宿泊税の申告・納付を行う場合、おおむね以下の流れになります。ただし、具体的な手続き方法・期限・書式は自治体により異なります。必ず所轄自治体の担当窓口またはホームページで最新情報を確認してください。
ステップ1:特別徴収義務者の登録(届出)
多くの自治体では、宿泊施設の開業時または宿泊税の課税対象となった時点で、特別徴収義務者として自治体への登録(届出)が必要です。東京都の場合は「宿泊税特別徴収義務者申告書兼登録申請書」を提出します。この登録をすることで、申告・納付に必要な書類が送付されるケースが多くあります。
ステップ2:徴収記録の管理
宿泊ごとにゲストから徴収した宿泊税額を記録します。OTAのダッシュボードや予約管理システムを活用して、月次・四半期ごとに集計できる体制を整えておくと申告時に手間が省けます。チェックイン日・宿泊日数・宿泊料金・徴収税額・ゲスト人数などを記録しておきましょう。
ステップ3:申告書の作成と提出
申告期間(自治体により異なる:月次・四半期・年次など)が来たら、申告書を作成して提出します。近年は多くの自治体でeLTAX(地方税ポータルシステム)を使ったオンライン申告が可能になっています。eLTAXに対応している自治体では、手書き書類を郵送する手間が省けるため積極的に活用してください。
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地方税の電子申告・電子納税が可能なポータルサイト。都道府県税・市区町村税を一元的に扱える。宿泊税の申告に対応している自治体ではeLTAXを使ったオンライン申告ができる。利用にはeLTAXへの利用者登録が必要。
eLTAXを使った申告の流れ(参考)
- eLTAXの公式サイトから利用者登録(法人または個人)を行う
- PCdesk(WEB版)または対応ソフトウェアをセットアップする
- 申告対象自治体を選択し、宿泊税の申告書様式を選ぶ
- 徴収した宿泊税の集計額を入力し、申告書を作成する
- 電子署名を付けて送信する
- eLTAX経由またはインターネットバンキングで納付する
2026年時点ですべての自治体がeLTAX経由の宿泊税申告に対応しているわけではありません。紙の申告書を窓口または郵送で提出する方法しか受け付けていない自治体もあります。事前に所轄自治体の担当課へ申告方法を確認してください。
ステップ4:納付
申告期限とあわせて納付期限が定められています。eLTAX経由のインターネットバンキング納付、自治体が発行する納付書による金融機関窓口での納付、Pay-easyを使った電子納付など、自治体によって対応する納付方法が異なります。納付が遅れると延滞金が発生する可能性があるため、期限管理をカレンダーやリマインダーで管理しておくことを推奨します。
OTA(Airbnb等)が代理徴収する場合の取り扱い
民泊ホストが知っておくべき重要なポイントの一つが、OTAによる「代理徴収」の仕組みです。Airbnbをはじめとする一部のOTAは、特定の自治体と合意のうえで、ゲストから宿泊税を代理で徴収し自治体へ納付する仕組みを整えています。
代理徴収が適用される場合のホストの扱い
OTAが代理徴収契約を締結している自治体においては、OTAがゲストから宿泊税を徴収して自治体へ直接納付するため、ホスト側で個別に徴収・申告・納付する必要がなくなるケースがあります。この場合、ホストは原則として宿泊税の申告義務が軽減される(または不要となる)ことが多いとされています。
OTAの代理徴収が適用されるかどうかは、①自治体が代理徴収制度を設けているか、②お使いのOTAがその自治体と代理徴収契約を結んでいるか、の両方が揃う必要があります。Airbnbが代理徴収している自治体であっても、Booking.comや個人サイト経由の予約については別途ホスト側の申告が必要になることがあります。複数のOTAを使っている場合は特に注意してください。
代理徴収かどうかを確認する方法
- 利用するOTAの「ホストリソース」または「ヘルプセンター」で「宿泊税」「税金の管理」ページを確認する
- 自治体の宿泊税担当ページで「代理徴収に関するお知らせ」を確認する
- 不明な場合は自治体の担当窓口に問い合わせる
複数OTAを利用しているホストの注意点
たとえばAirbnbが東京都の宿泊税を代理徴収しているとしても、同じホストが自社サイトや他のOTAを通じて受け付けた予約は代理徴収の対象外となります。この場合、Airbnb以外の経路で受け付けた予約分については、ホスト自身が別途徴収・申告・納付を行う必要があります。すべての予約経路を網羅的に管理することが、申告漏れを防ぐ上で重要です。
宿泊税の申告・OTA対応に不安がある方へ
自治体への特別徴収義務者登録から申告・納付の手続きまで、税理士や行政書士への相談が実務上の近道です。民泊学校の相談窓口から専門家への問い合わせができます。
主要自治体の宿泊税制度概要(東京・大阪・京都ほか)
2026年時点で宿泊税を導入している代表的な自治体を以下に整理します。ただし税率・非課税基準・申告手続きは条例改正により変わる場合があるため、最終的な確認は各自治体の公式ページで行ってください。
| 自治体 | 課税方式 | 民泊(住宅宿泊事業)の対象 | 主な申告・納付方法 | 情報確認先 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 定額(料金帯別) | 対象(一定料金以下は非課税) | eLTAX または書面 | 東京都主税局 |
| 大阪府 | 定額(料金帯別) | 対象(一定料金以下は非課税) | eLTAX または書面 | 大阪府 総務部税務局 |
| 京都市 | 定率(料金に応じた税率) | 対象(一定料金以下は非課税) | eLTAX または書面 | 京都市 市税事務所 |
| 福岡市 | 定額 | 対象(一定料金以下は非課税) | 自治体窓口・eLTAX(確認要) | 福岡市 財政局 |
| 北海道倶知安町 | 定率 | 対象 | 自治体窓口(確認要) | 倶知安町 税務課 |
| 長崎県 | 定額 | 対象(一定条件あり) | 自治体窓口(確認要) | 長崎県 税務課 |
2025〜2026年にかけて、新たに宿泊税の導入を決めた、または検討中の自治体が複数あります。自分の物件がある自治体が現在対象外でも、近い将来導入される可能性があるため、定期的に自治体のホームページを確認することを推奨します。
申告漏れ・未申告時のリスクと対処
宿泊税の申告漏れや未申告・未納付があった場合、どのような影響が生じるかを整理します。ただし具体的な取り扱いは自治体の条例・規定によるため、実際のケースについては必ず所轄自治体または税理士にご相談ください。
想定されるリスク
- 延滞金の発生:納付期限を過ぎた場合、自治体の規定に基づく延滞金が発生する可能性があります
- 加算金・過怠税の発生:申告しなかった場合や虚偽の申告をした場合、加算金・過怠税(ペナルティ的な税額の上乗せ)が課せられる場合があります
- 調査・督促:申告書が提出されない場合、自治体から督促状や調査が行われることがあります
- 民泊届出への影響(間接的なリスク):税務コンプライアンス上の問題が積み重なると、行政との信頼関係に影響する可能性があります
気づいた時点での対処
申告漏れや未納付に気づいた場合は、自治体の担当窓口に早めに相談することが現実的な対応です。多くの場合、自主的に申告・納付を行い状況を説明することで、ペナルティが軽減される余地があるとされています。放置するほど状況が複雑になるため、気づいた時点で専門家(税理士)への相談とあわせて早期対応を検討してください。
以下の状況では申告漏れが起きやすいため、特に注意してください。(1)複数の予約経路(OTA複数+直接予約)があり、OTA非対応分を見落とす。(2)引越しや法人化によって事業者情報が変更になった際に届出更新を失念する。(3)自治体が宿泊税を新たに導入したが情報をキャッチできていなかった。(4)申告期限を勘違いしていた。
まず所轄自治体の宿泊税担当窓口に相談することを推奨します。自主的な申告・納付は状況改善につながる場合があります。同時に民泊に詳しい税理士へ相談し、過去分の申告書作成と遡及納付の手続きを進めるのが現実的な対処です。
申告・徴収でよくある失敗例と対策
実務上よく聞かれる失敗パターンとその対策をまとめます。
失敗例1:OTAの代理徴収を過信して申告を怠る
「AirbnbがTaxを取っているから自分は関係ない」と考え、自社ホームページ経由の直接予約や別のOTA経由の予約について申告を怠るケースです。代理徴収はOTA・自治体のペアで成立するため、すべての予約経路をカバーしているわけではありません。予約チャネルごとに宿泊税の扱いを確認し、代理徴収の対象外となる予約については自己申告を行う必要があります。
失敗例2:非課税基準の確認不足で税額を誤る
「うちは低単価だから非課税のはず」と思い込み、条例の非課税基準を正確に確認しないまま宿泊税を徴収しないケースです。非課税基準は自治体ごとに異なり、また条例改正で変更されることもあります。少なくとも年に1度は所轄自治体の宿泊税ページを確認するルーティンを作っておくことを推奨します。
失敗例3:特別徴収義務者の登録(届出)を忘れる
民泊の届出・開業手続きには多くのステップがあるため、宿泊税の特別徴収義務者登録を見落としてしまうケースがあります。住宅宿泊事業法の届出受理後、宿泊税を導入している自治体では別途宿泊税担当窓口への届出・登録が必要なケースが大半です。開業チェックリストに「宿泊税届出の有無確認」を加えることが実務上の対策です。
開業全体の手続きについては 民泊開業チェックリスト(2026年版) も参考にしてください。
失敗例4:申告期限を把握していない
宿泊税の申告期限は自治体によって月次・四半期・年次と異なります。また期末に近づいて一気に処理しようとすると計算ミスや遅延が起きやすくなります。申告期限を事業用カレンダーに登録し、前月末までに前期分の徴収額を確定させる習慣を作ることが現実的な予防策です。
失敗例5:宿泊税額を収益として計上してしまう
ゲストから受け取った宿泊税額を自分の売上として帳簿に計上してしまうケースです。宿泊税はあくまでも「ゲストの代わりに一時的に預かっている税金」であり、事業者の収益ではありません。帳簿上は「預り金」(負債)として管理し、自治体への納付時に相殺する処理が基本です。確定申告との関係を含めて、民泊に詳しい税理士に相談することを推奨します。
確定申告全体の実務については 民泊の確定申告・税金 完全ガイド(2026年版) も参照してください。

専門家・自治体への確認が必要な範囲
宿泊税の特別徴収義務は法制度・税務の両面にまたがる実務であり、以下の事項については必ず専門家または所轄自治体に確認することを推奨します。本記事の内容は情報提供を目的としており、個別の税務判断の代替にはなりません。
| 確認事項 | 相談先 |
|---|---|
| 自分の物件が宿泊税の課税対象になるか | 物件所在地の自治体(宿泊税担当課) |
| 特別徴収義務者としての登録方法・届出書式 | 物件所在地の自治体(宿泊税担当課) |
| 申告書の作成・eLTAXの利用方法 | eLTAX公式サイト・自治体担当課・税理士 |
| 宿泊税の帳簿処理・確定申告との関係 | 税理士(民泊実績のある方が望ましい) |
| OTAの代理徴収の対象範囲・契約内容 | 利用するOTAのホストリソース・自治体担当課 |
| 過去の申告漏れ・遡及対応の方法 | 自治体担当課+税理士(早期相談を推奨) |
| 今後導入予定の自治体情報 | 総務省・物件所在地の自治体 |
宿泊税の特別徴収・申告手続きについて専門家に相談する
申告書の作成・OTA代理徴収の確認・過去分の遡及処理など、民泊ホストの宿泊税対応は税理士や行政書士へ相談するのが実務上の近道です。民泊学校の相談窓口から問い合わせができます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 住宅宿泊事業法の届出をしている民泊も宿泊税の課税対象になりますか?
多くの自治体では住宅宿泊事業者(民泊)も課税対象として条例に明記されています。旅館業の許可施設だけが対象というわけではありません。物件所在地の自治体の条例・担当窓口で必ずご確認ください。
Q2. 宿泊税を導入していない自治体の物件なら、まったく関係ありませんか?
現時点で導入していない自治体であれば原則として対象外ですが、今後導入する自治体が増加傾向にあります。定期的に所轄自治体のホームページを確認し、導入の動きをチェックする習慣を持つことを推奨します。
Q3. eLTAXはすべての自治体で宿泊税申告に対応していますか?
2026年時点では対応している自治体が増えていますが、すべての自治体ではありません。eLTAX非対応の自治体では紙の申告書を窓口または郵送で提出する必要があります。所轄自治体の宿泊税ページで申告方法を確認してください。
Q4. Airbnb以外のOTA(Booking.com、じゃらんなど)でも代理徴収はありますか?
OTAによって代理徴収に対応している自治体の範囲が異なります。利用しているOTAのヘルプセンターまたはホストリソースページで「税金の管理」「宿泊税」に関する情報を確認してください。代理徴収がない場合はホスト側で申告・納付が必要です。
Q5. 宿泊税の申告を税理士に依頼した場合、費用はどのくらいかかりますか?
費用は依頼内容・税理士・地域によって異なります。確定申告と合わせて依頼した方が効率的な場合が多いとされています。複数の税理士に見積もりを取り、民泊の実績・料金・対応範囲を確認した上で選ぶことを推奨します。民泊専門の税理士探しについては 民泊専門税理士の選び方(2026年版) も参考にしてください。
Q6. 法人で民泊を営んでいる場合も手続きは同じですか?
特別徴収義務者の登録や申告・納付の手順は個人・法人ともに基本的な流れは同様です。ただし法人の場合は帳簿処理・決算処理が絡むため、法人担当の税理士と連携した対応が実務上は現実的です。
Q7. 民泊の宿泊税と消費税はどう違いますか?どちらも申告が必要ですか?
宿泊税は地方税(法定外目的税)で自治体に申告・納付するもの、消費税は国税で確定申告または中間申告により納付するものです。課税の仕組み・申告先・税率がそれぞれ異なります。いずれも事業規模や要件に応じた申告義務が生じる可能性があるため、消費税・インボイス制度との関係は税理士に相談することを推奨します。詳しくは 民泊の消費税課税事業者判定とインボイス制度(2026年版) もご参照ください。
まとめ:まず「自分の物件が対象か」を確認することから
宿泊税の特別徴収義務は、住宅宿泊事業者(民泊ホスト)にとっても対応が求められる税務実務の一つです。しかしすべてのホストが対象になるわけではなく、物件所在地の自治体が宿泊税を導入しているかどうか、そしてOTAの代理徴収が適用されるかどうかによって、手続きの有無・内容が変わります。
本記事で解説した実務上の手順を参考に、まず「自分の物件は対象か」を自治体公式ページで確認し、対象となる場合は特別徴収義務者としての登録・徴収記録の管理・申告・納付という流れを整備してください。複雑な状況(複数OTA・複数物件・過去の未申告など)がある場合は、民泊の実績を持つ税理士への早めの相談が実務上の近道です。
税率・申告期限・手続き方法は自治体ごとに異なり、また条例改正で変わることもあります。最終的な判断は必ず所轄自治体の担当窓口または税理士にご確認ください。
⚠️ 本記事は2026-06-02時点の制度を解説しています。住宅宿泊事業法・旅館業法・特区民泊の制度は改正される可能性があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
📋 ご確認ください(民泊学校 編集部より)
本記事は 2026-06-02 時点で公開されている公式情報・一次情報をもとに編集しています。
法律、条例、税制、消防、各種許認可、収支見通しなどは、お住まいの自治体・対象物件の所在地・物件種別・運営形態によって取扱いが異なります。
最終的なご判断は、必ず以下にご確認ください。
- 制度・条例: 民泊制度ポータルサイト / 物件所在地の自治体(住宅宿泊事業 / 旅館業 / 特区民泊の所管課)
- 消防: 物件所在地の所轄消防署
- 税務: 顧問税理士 または 所轄税務署
- 許認可・届出: 行政書士(民泊・旅館業に詳しい方)
- 近隣対応・契約: 弁護士・宅地建物取引士
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