相続した空き家は民泊活用か売却か 2026年版|被相続人居住用財産の3,000万円特別控除と令和6年改正の判断ガイド
編集: 民泊学校 編集部 | 最終更新日: 2026-06-02
親や祖父母から相続した空き家。「このまま民泊として貸し出せないか」「いっそ売却して資金化した方がいいのか」と迷っている方は少なくありません。この判断において、見落としがちなのが税務上の大きな落とし穴です。相続した空き家を一定の要件で売却すると、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例(被相続人居住用財産の譲渡所得の特別控除)が使える可能性があります。しかし、売却前に民泊として活用することで、この特例の要件を満たさなくなるリスクがある点は、あまり知られていません。本記事では、相続空き家の「民泊活用」と「売却」を税務の観点から比較し、3,000万円特別控除の要件・令和6年改正内容・判断フローを解説します。
この記事でわかること
- 被相続人居住用財産の3,000万円特別控除の要件と対象建築年の条件
- 令和6年(2024年)改正で変わった控除額の上限と適用拡充の内容
- 民泊に活用すると「事業の用に供した」とみなされ特例が使えなくなる可能性
- 相続空き家を民泊として活用するか売却するかの判断フロー
- 3年以内売却の期限管理と相続から民泊・売却の時系列の組み方
- 複数の相続人がいる場合の控除額・持分上の注意点
- 税理士・税務署への確認が必要な個別事情のチェックリスト

Contents
結論:民泊活用 vs 売却、税務上の結論を先出し
まず結論から示します。相続した空き家の活用方法を考える際、税務上の観点では「3,000万円特別控除が使えるか否か」が非常に大きな分岐点になります。
たとえば相続した古い木造家屋を3,500万円で売却できたとします。相続取得費(相続時の評価額など)を差し引いた譲渡所得が3,000万円以上ある場合、特例が適用されれば課税所得がゼロになることもあります。一方、同じ家屋を民泊物件として活用してから売却する場合、「事業の用に供していた」とされると、特例の適用対象外になる可能性があります。
本記事の内容は一般的な制度解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。3,000万円特別控除の適用可否は、相続した物件の状況・使用履歴・売却時期・相続人の数など、個別事情により大きく異なります。最終的なご判断は、必ず税理士または所轄税務署にご相談ください。
| 選択肢 | 税務上の主なメリット | 税務上の主な留意点 |
|---|---|---|
| 売却(特例適用) | 譲渡所得から最大3,000万円(令和6年改正後・相続人3人以上なら2,000万円)を控除できる可能性 | 相続開始から3年目の年末(または4年目の2月15日)までに売却が必要。建築年等の要件あり |
| 民泊活用→後に売却 | 民泊収入を得つつ、将来的に売却益も期待できる | 民泊(事業用途)として使用した場合、特例が使えなくなる可能性がある。個別要件の確認が不可欠 |
| 空き家のまま管理 | 売却タイミングを選べる | 特例の期限(3年目年末)を過ぎると特例が使えなくなる。固定資産税・維持費も継続発生 |
3,000万円特別控除の要件を正確に理解する
「被相続人居住用財産(空き家)の譲渡所得の特別控除」(以下「空き家特例」)は、国税庁のタックスアンサー No.3306 で要件が公開されています。以下で主要な要件を整理します。ただし、制度は随時改正されることがあるため、必ず最新の公式情報を確認してください。
要件①:昭和56年5月31日以前に建築された家屋
空き家特例の対象となる家屋は、現行制度では原則として昭和56年5月31日以前に建築されたものに限られています(旧耐震基準の建物)。いわゆる「旧耐震基準」の建物が対象であり、昭和57年以降に建てられた比較的新しい建物は現行では対象外とされています。
この要件は「物件の建築年月日」で確認できます。登記簿謄本や建築確認申請書の写し、固定資産税の課税証明書などで建築年を確認しましょう。
要件②:相続の開始直前に被相続人が一人で居住していたこと
相続開始直前(亡くなる直前)において、その家屋に被相続人のみが居住していた必要があります。配偶者や他の同居者がいた場合は、条件が変わる場合があります。また、相続開始直前に老人ホームなどの介護施設へ入所していた場合でも、一定の要件を満たせば特例の対象になりえます(令和6年改正で拡充)。
要件③:相続開始から一定期間内の売却
相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却(譲渡)する必要があります。たとえば2023年7月に相続が発生した場合、3年を経過する日は2026年7月であり、その年(2026年)の12月31日が期限となります。
令和6年(2024年)1月1日以降の譲渡から、売却後に耐震改修工事または取壊しを行った場合も特例の対象に加わりました。具体的には、売却後翌年2月15日までに耐震改修または取壊しが完了している場合に適用できる可能性があります。この拡充により、引渡し前に改修・取壊しが難しかったケースでも特例を検討できる余地が広がりました。
要件④:売却代金の合計が1億円以下
売却する家屋および敷地の合計売却代金が1億円以下であることが必要です。複数の相続人が同じ物件を分割して売却する場合でも、合計額で判断します。1億円を超える物件は対象外となる点に注意が必要です。
要件⑤:相続後に事業用途に供していないこと(重要)
空き家特例が適用されるには、相続後、売却するまでの間に「事業の用に供していないこと」「貸付けの用に供していないこと」「居住の用に供していないこと」が原則として求められます。
ここが、民泊活用との関係で最も重要なポイントです。民泊として有償で宿泊者を受け入れた場合、「貸付けの用」または「事業の用」に供した状態とみなされる可能性があります。この点は個別の事情に大きく依存するため、税理士または所轄税務署に必ず確認してください。
相続後の空き家を民泊として活用した場合、「貸付けの用に供した」とみなされ、特例の適用ができなくなる可能性があります。民泊の活用期間・規模・形態によって判断が異なる場合があるため、活用前に必ず税理士・税務署への事前確認をお勧めします。
(2026-06-02取得)
要件の詳細・計算例・添付書類の一覧を公式に案内しています。適用を検討する際は必ず原文を確認してください。
令和6年改正の内容:何が変わったか
令和6年(2024年)の税制改正により、空き家特例の要件がいくつか変更・拡充されました。改正の概要を確認しておきましょう。
改正①:相続人が3人以上の場合の控除額が2,000万円に
令和6年1月1日以降の譲渡から、同一の被相続人から相続した当該家屋・土地を取得した相続人の数が3人以上の場合、1人あたりの特別控除額が3,000万円から2,000万円に引き下げられました。
例として、兄・姉・弟の3人兄弟が親の空き家を相続した場合、各相続人が適用できる特別控除額は1人につき最大2,000万円(合計で最大6,000万円)となります。2人以下の場合は引き続き1人につき最大3,000万円の適用が可能です。
| 譲渡時期 | 相続人の人数 | 1人あたり控除額 |
|---|---|---|
| 令和5年12月31日まで | 人数問わず | 最大3,000万円 |
| 令和6年1月1日以降 | 1人または2人 | 最大3,000万円 |
| 令和6年1月1日以降 | 3人以上 | 最大2,000万円(1人あたり) |
改正②:売却後の耐震改修・取壊しでも適用可能に
従来は「耐震基準を満たす状態での譲渡」または「家屋取壊し後の土地の譲渡」が必要でした。令和6年改正後は、売却した後に(翌年2月15日までに)耐震改修または取壊しを行う場合でも特例を適用できる余地が生まれました。これにより、引渡し前に改修・取壊しが困難だったケースでも特例を検討しやすくなっています。
売却後の耐震改修または取壊しを適用要件とする場合、「譲渡した翌年2月15日まで」が期限とされています。売却後の工事スケジュールを把握した上で買主側との合意が必要になるため、実務上は不動産業者・税理士との事前確認が不可欠です。
改正③:老人ホーム等への入居後の居住要件の拡充(令和5年・6年改正)
被相続人が相続開始直前に介護施設(老人ホーム、介護老人保健施設等)に入居していた場合でも、一定の要件を満たせば空き家特例を適用できるよう、令和5年・6年に要件が段階的に拡充されました。介護施設入居中に相続が発生したケースでも、特例が活用できる可能性があるため、個別に確認することをお勧めします。
(2026-06-02取得)
国土交通省による特例措置の概要・適用要件・改正内容の解説ページです。改正内容の概要を把握するのに適しています。

民泊活用と3,000万円特別控除のトレードオフ
「まず民泊で賃料収入を得てから、後で売却して特例も使えればいい」と考えたくなるところですが、この考え方には注意が必要です。空き家特例の要件上、売却前に家屋を「事業の用に供していた」「貸付けの用に供していた」場合は、特例が適用できない可能性があります。
民泊活用が「貸付けの用」に該当するリスク
住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)に基づく民泊は、有償で宿泊者に家屋を提供する営業形態です。この場合、税務上「貸付けの用に供した」または「事業の用に供した」として扱われる可能性があります。一般的な賃貸借(定期借家・普通借家)と同様に、有償での提供は「貸付け」と解釈されやすい点に注意が必要です。
一方で、たとえば「試験的な数泊の提供で収入が僅少だった」「民泊としての届出を行わなかった」といった状況が、税務上どう評価されるかは、個別の事情・税務署の判断によりえます。いずれにしても、実際に宿泊者の受け入れを開始する前に、税理士または税務署への相談をお勧めします。
「事業の用に供した」の実務上の意味
空き家特例の趣旨は、「相続後、誰も住んでいない空き家を早期に売却して市場に流通させること」にあります。したがって、民泊として積極的に活用していた期間があると、「有効活用されていた物件」として特例の趣旨と相容れなくなる場合があります。
実務上は、以下のような状況が特例の適用の可否に影響しうるとされています(個別の判断は税理士・税務署にご確認ください)。
- 民泊として住宅宿泊事業法の届出を行い、有償で宿泊者を受け入れた
- 旅館業法の簡易宿所許可を取得して営業した
- 民泊仲介サイト(Airbnb等)に物件を登録し、実際に稼働させた
- 民泊収入を確定申告に計上した
「空き家のまま維持」はリスクが別にある
特例を使いたいからといって、空き家のまま何もしないでいると、別のリスクも発生します。空家等対策特別措置法に基づく「特定空家」指定や、固定資産税の住宅用地特例の解除による税額上昇、維持費の継続発生などです。「3年以内の期限が近づいているのに改修も売却も進まない」という状況を避けるため、早めの意思決定が現実的です。
相続した空き家を民泊として活用する場合、3,000万円特別控除が使えなくなる可能性があります。特に「売却も視野に入れている」場合は、民泊活用を開始する前に必ず税理士・所轄税務署へ相談し、特例適用の可否を確認してください。活用後では取り返しのつかない税務上の不利が生じる場合があります。
なお、民泊活用を決意した上で、3,000万円特別控除の適用を放棄する判断をする場合もあります。民泊収入の累計が特例で節税できる税額を上回ると見込まれる場合や、物件の評価額が高く売却益がほとんど見込めない場合などは、民泊活用が合理的な選択になることもあります。詳細は、本記事末尾の「判断フロー」と「税理士確認チェックリスト」も参照してください。
売る・貸す・民泊の判断フロー
相続した空き家について「売る・賃貸に出す・民泊にする」のどれが合理的か、税務的な観点でのおおまかな判断フローを示します。あくまで目安であり、最終判断は税理士・不動産の専門家に相談することを前提としてください。
ステップ1:3,000万円特別控除の適用要件を確認
- 家屋の建築年が昭和56年5月31日以前か → 「No」なら特例対象外(別の節税を検討)
- 相続開始直前に被相続人が一人で居住していたか → 要確認
- 売却代金が1億円以下になる見込みか → 「No」なら特例対象外
- 3年目年末の期限内に売却可能か → 期限まで余裕があるか確認
ステップ2:特例が「使える可能性あり」の場合
- 譲渡所得(売却代金 – 取得費 – 譲渡費用)がプラスになる見込みか
- プラスでかつ大きい(3,000万円特別控除を活かせる規模)なら → 売却を優先検討
- 譲渡所得が小さい(または控除しても税額がゼロになる)なら → 民泊活用も相対的に有利
ステップ3:売却を優先する場合の手順
- 売却前に民泊活用・貸付けを行わない(特例の要件を守る)
- 耐震改修または取壊しのタイミングを不動産業者・税理士と調整
- 売却後に確定申告(翌年3月15日期限)で特例の適用を申告
ステップ4:民泊活用を選ぶ場合の手順
- 3,000万円特別控除の適用をあきらめ、民泊収入の累計が上回ることを税理士と試算
- 消防設備・届出・管理規約の確認(空き家民泊活用のコンプライアンス)
- 将来の売却タイミングと収益予測を定期的に見直す
| 判断軸 | 売却優先を検討 | 民泊活用を検討 |
|---|---|---|
| 譲渡所得の規模 | 大きい(特別控除が節税に寄与する) | 小さい(特別控除の節税効果が限定的) |
| 建築年 | 昭和56年5月31日以前(旧耐震) | 昭和57年以降(新耐震・特例対象外) |
| 期限への余裕 | 3年目年末まで余裕がある | 既に期限を超えている、または余裕がない |
| 物件の立地・需要 | 売却市場が活発(早期売却が見込める) | 観光地・繁華街(民泊需要が高い) |
| 家族・相続人の意向 | 全員が早期清算を希望 | 長期活用・資産維持の意向あり |
こんな事例に注意:よくある失敗パターン
相続した空き家の活用と売却を巡り、実務上よく見られる失敗パターンをご紹介します。いずれも、事前に税理士や専門家へ相談していれば回避できた可能性が高いケースです。
失敗例1:民泊を先に始めてしまい、特例が使えなかった
相続後すぐに空き家に民泊設備を整え、Airbnbに登録して稼働させた。数ヶ月後に親族から「早く売却しよう」という話になり売却活動を始めたが、税理士に相談したところ「民泊として使用していた期間があるため、特例の適用が難しい可能性が高い」と言われた。結果として数百万円単位で想定外の課税が発生したケースがあるとされています。
失敗例2:相続後3年の期限を見落とした
相続後しばらく空き家のまま放置し、3年を超えてから「そろそろ売ろう」と動き出した。売却前に税理士に相談したところ「特例の適用期限を過ぎています」と言われ、本来なら適用できた3,000万円控除を使えず、多額の譲渡所得税が発生した。
失敗例3:1億円超の物件で特例を当てにした
相続した地方の古民家が予想外に高い評価を受け、最終的な売却額が1億2,000万円になった。特例の要件「売却代金1億円以下」を満たさないため特例が適用できず、全額に対して通常の譲渡所得税が課された。物件売却前に要件を確認せずに進めてしまったケースです。
失敗例4:複数相続人の間で意思決定が遅れ、期限超過
複数の相続人間で「民泊にする・売却する・そのまま持つ」について話し合いが長引いた。気づけば相続から3年以上経過しており、特例の適用期限を超えてしまった。相続人全員で早めに方針を確認し合うことが大切です。
失敗例5:「事業用」判定で後から否認された
「民泊の稼働日数が少なかったから大丈夫」と判断して確定申告で特例を適用したが、後の税務調査で「民泊として届出・稼働があった期間は貸付け利用に当たる」として一部否認されたケース。自己判断せず、事前に税理士へ相談することが重要です。
税理士・税務署への確認チェックリスト
空き家特例の適用可否は、専門家でなければ判断が難しい個別事情が多くあります。税理士または税務署へ相談する際に、以下の情報を準備しておくとスムーズです。
用意すべき情報・書類
- 相続した家屋の登記簿謄本(建築年月日の確認)
- 固定資産税の課税明細書(建物・土地の評価額)
- 相続税の申告書(相続した取得費の確認)
- 被相続人の住民票・戸籍謄本(居住実態の確認)
- 介護施設への入居歴・施設の種類(老人ホーム等に入居していた場合)
- 売却予定金額の見積もり(査定書)
- 相続人全員の氏名と持分割合
- 民泊として活用した事実がある場合は、その期間・届出有無・売上金額
税理士に確認すべき主な事項
- 建築年・被相続人居住要件を満たすか
- 老人ホーム等入居後の特例要件(令和5・6年改正の適用可否)
- 想定売却代金での特例適用可否(1億円以下要件)
- 民泊活用の事実が特例適用にどう影響するか
- 相続人が3人以上の場合の控除額(令和6年改正)
- 耐震改修・取壊しの要否とタイミング(令和6年改正の活用可否)
- 売却後の確定申告手続き・必要添付書類
相続空き家の民泊活用・売却について税理士に相談したい
3,000万円特別控除の適用可否は、専門家への相談なしに自己判断するのは困難です。物件の状況・相続人の構成・売却タイミングを整理した上で、早めに税理士または税務署へご相談ください。民泊学校の相談窓口から、民泊・不動産税務に詳しい専門家へのお問い合わせをご案内しています。
相続から売却・民泊開始までの時系列管理
空き家特例の期限管理で最も重要なのは「相続開始日」の正確な把握です。相続開始日(被相続人が亡くなった日)から3年を経過する日の属する年の12月31日を具体的に計算し、逆算してスケジュールを組むことが実務上の鉄則です。
時系列の計算例
| 相続開始日 | 3年経過日 | 特例の適用期限 | 売却・引渡しのリミット |
|---|---|---|---|
| 2022年1月10日 | 2025年1月10日 | 2025年12月31日 | 2025年12月31日(引渡し) |
| 2023年7月5日 | 2026年7月5日 | 2026年12月31日 | 2026年12月31日(引渡し) |
| 2024年3月20日 | 2027年3月20日 | 2027年12月31日 | 2027年12月31日(引渡し)※売後改修型は翌年2月15日 |
民泊活用を「売却後」に切り替える選択肢はない
「民泊として使っていたが、やはり売却することにした」と決断した場合、既に民泊として貸し付けた事実は消えません。特例の要件を振り返り、適用できない場合の税額を事前に試算した上で、売却の意思決定をすることが大切です。
民泊活用を継続する場合の出口戦略
3,000万円特別控除の適用をあきらめ、民泊として長期活用する場合でも、将来の売却に向けた「出口戦略」を描いておくことをお勧めします。民泊収入の累計・物件価値の推移・相続人全員の同意形成など、長期的な観点での計画が必要です。民泊の運営管理に関しては、既存記事「空き家の民泊活用 完全ガイド(空家対策法・補助金・消防)」もあわせて参照してください。
また、民泊収入の税務申告(確定申告・所得区分の判定)については「民泊 確定申告・税金 完全ガイド」「民泊収入の所得区分判定ガイド」も参考にしてください。
(2026-06-02取得)
国土交通省による特例措置の詳細解説(PDF形式)。制度の背景・適用フロー・添付書類などが図解されています。印刷して税理士・税務署への相談時に持参するとスムーズです。

よくある質問(FAQ)
Q1. 建築年が昭和57年以降の相続空き家では特例は使えないのですか?
現行制度(2026年6月時点)では、空き家特例の主な対象は昭和56年5月31日以前に建築された旧耐震基準の家屋とされています。昭和57年以降に建てられた建物については、本特例の対象外となる場合が多いです。ただし、関連する税制(マイホームの3,000万円特別控除や相続税の取得費加算の特例など)が別途検討できる場合もあります。詳細は税理士にご確認ください。
Q2. 相続した家を民泊に活用してから売却したい。特例を使う方法はありますか?
民泊として貸し付け・事業利用した後に売却する場合、空き家特例の「事業の用に供していないこと」「貸付けの用に供していないこと」という要件に抵触する可能性があります。一部の専門家は「民泊の実態・規模・期間によって判断が分かれる余地がある」とも指摘しますが、自己判断せず必ず税理士・税務署に事前相談してください。
Q3. 相続人が4人います。全員が特例を使えますか?
令和6年1月1日以降の譲渡で相続人が3人以上の場合、1人あたりの控除上限は最大2,000万円となります。4人全員が持分に応じて売却する場合、各人に特例が適用できる可能性はありますが、持分割合・各人の譲渡所得・要件充足の確認が必要です。全員分を一括して税理士に依頼するのが効率的です。
Q4. 相続空き家を賃貸(通常の賃貸借)に出した場合も特例が使えなくなりますか?
空き家特例の要件では「相続後、売却するまでの間に貸付けの用に供していないこと」が求められています。通常の賃貸借(定期借家・普通借家)も有償の貸付けに当たるため、特例が使えなくなる可能性があります。民泊に限らず、賃貸活用全般について同様のリスクがあると考え、専門家に確認することをお勧めします。
Q5. 老人ホームに入所中に親が亡くなりました。この場合も特例を使えますか?
令和5・6年の税制改正で、被相続人が相続開始直前に要介護認定を受け、老人ホーム等(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設など)に入居していた場合でも、一定の要件を満たせば特例を適用できる場合があります。老人ホーム入居前の家屋を相続人以外に使わせていないこと等の要件があります。個別事情を税理士・税務署に確認してください。
Q6. 売却益が3,000万円以下の場合でも特例を申告する必要がありますか?
特別控除の適用を受けるためには、譲渡所得がプラスであることが前提であり、かつ確定申告で適用を申告する必要があります。たとえ税額がゼロになる場合でも、特例の適用を受けるためには確定申告が原則として必要です(申告義務が生じるかどうかは個別に確認が必要)。翌年3月15日の確定申告期限に注意してください。
Q7. 国土交通省と国税庁、どちらに問い合わせればよいですか?
特例措置の概要・適用フロー・政策的背景は国土交通省が解説しています。一方、具体的な税務申告の手続き・個別の適用可否・申告書の書き方については国税庁(所轄税務署)が窓口です。税務上の疑問は所轄の税務署(電話相談センター含む)または税理士にご相談ください。
まとめ:相続空き家の民泊 vs 売却、税務で迷ったら早めの専門家相談が鍵
相続した空き家を「民泊として活用するか・売却するか」は、人生においても資産管理においても大きな判断です。とくに税務の観点では、「被相続人居住用財産の3,000万円特別控除」の活用可否が、最終的な手取り額を大きく左右する可能性があります。
この特例は「昭和56年5月31日以前建築」「売却代金1億円以下」「相続開始から3年目の年末までの売却」「事業・貸付け利用なし」などの要件を全て満たす場合に適用できる可能性があるものです。令和6年改正で相続人3人以上の場合は控除額が2,000万円に変わり、売却後の耐震改修・取壊しでも適用できるよう拡充された点も把握しておきましょう。
民泊として活用すると「事業の用・貸付けの用に供した」とみなされ、特例が使えなくなる可能性があります。この判断は個別事情によるため、活用開始前に必ず税理士または所轄税務署への確認をお勧めします。相続から3年目の年末という期限管理も怠らないようにしましょう。
なお、本記事は一般的な制度解説を目的としており、個別の税務判断の根拠とするものではありません。最終的なご判断は、必ず税理士・所轄税務署にご確認ください。
相続空き家の民泊活用・売却判断について専門家に相談したい
3,000万円特別控除の適用可否、民泊活用と売却のトレードオフ、期限管理など、個別事情を整理した上で早めに税理士へ相談することをお勧めします。民泊学校の相談窓口から、民泊・不動産税務に詳しい専門家へのお問い合わせをご案内しています。
⚠️ 本記事は2026-06-02時点の制度を解説しています。住宅宿泊事業法・旅館業法・特区民泊の制度は改正される可能性があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
📋 ご確認ください(民泊学校 編集部より)
本記事は 2026-06-02 時点で公開されている公式情報・一次情報をもとに編集しています。
法律、条例、税制、消防、各種許認可、収支見通しなどは、お住まいの自治体・対象物件の所在地・物件種別・運営形態によって取扱いが異なります。
最終的なご判断は、必ず以下にご確認ください。
- 制度・条例: 民泊制度ポータルサイト / 物件所在地の自治体(住宅宿泊事業 / 旅館業 / 特区民泊の所管課)
- 消防: 物件所在地の所轄消防署
- 税務: 顧問税理士 または 所轄税務署
- 許認可・届出: 行政書士(民泊・旅館業に詳しい方)
- 近隣対応・契約: 弁護士・宅地建物取引士
当サイトでは、上記の専門家・自治体への確認窓口を 運営代行業者の選び方 で案内しています。
収支試算は 収支シミュレーター、物件可否は 無料可否診断 をご利用ください。
本記事の情報は予告なく変更される可能性があります。掲載情報の利用により生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いかねます。










